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2014年9月24日 (水)

蜂の研究室について

蜂の研究室 蜂の生態を科学する。』という楽しいブログがある.

 このブログの3月26日の記事表題は《世界中でミツバチを食い荒らす外来種「ツマアカスズメバチ」が増大中》であった.
 新聞でも時折報道されるのでよく知られていることであるが,ハチ目スズメバチ科スズメバチ属の昆虫であるツマアカスズメバチが生息域を近年急速に拡大していることに関する記事である.

 このブログの筆者はとても面白い人で,Wikipedia【ツマアカスズメバチ】から引用をしているところをみると Wikipedia の記述を読んでいるはずなのだが,こんなことを書いている.

「ツマアカスズメバチ」という、外来種スズメバチが2012年頃より、日本の対馬でも確認されるようになっています。

 ところが Wikipedia【ツマアカスズメバチ】には以下のように記載されている.
日本では2013年に対馬で初めて記録されたが、2012年から定着していたと考えられている。

 ツマアカスズメバチは対馬では2012年に定着していたと推測されているが,確認されたのは2013年だ.一年もサバを読むなんて,専門家の発表を勝手に改竄してはいけないと思う.
 それからもっと面白いことも書いている.

ツマアカスズメバチの外来種としての最大の脅威は、その生息圏を拡大するスピードにあります。
ヨーロッパでは初期、2005年頃にフランス南西部のみで確認される程度でしたが、2010年にはすでにフランス南部・西部を超え、スペイン北部にまで進出しています。さらにその2年後(2012年)には、ポルトガル、ベルギー、ドイツでも確認されるようになっています。
これにはいくつかの理由が考えられ、
・陸続きの欧州内では、蜂の移動・流入が容易だった
・欧州での盛んな貿易によって、荷物に蜂が紛れ込むことが容易だった
・蜂の侵入に対し広大なヨーロッパ大陸での組織だった対策が困難であった
・餌となるミツバチが、外敵への抵抗力が弱い養蜂用セイヨウミツバチだった
・ヨーロッパのスズメバチは小型種が中心であり、競合相手が少なかった
といった点が重なり合った結果、爆発的な分布の拡大・生息数の増大を招いたと考えられます。

 この十年ほどで急激にツマアカスズメバチの欧州域への侵入が始まったことに対して,このブログ筆者は上記の五つの理由をあげているわけだが,いずれも最近そうなったわけではない.
「陸続きの欧州内では、蜂の移動・流入が容易だった」も「欧州での盛んな貿易によって、荷物に蜂が紛れ込むことが容易だった」その他も,昔からそうだったと私は思う.それとも欧州が陸続きになったのは,今世紀のことなのであろうか.

 とまあ爆笑を誘うブログであるのだが,近年に至って生じた急激な自然界の変化は,すべてとりあえず「原因は地球温暖化である」といっておけばよいのである.(笑)
 というか,笑っている場合ではなく,これは仮説として有力なんじゃないかという気がする.

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