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2014年9月 5日 (金)

店じまい指示書

 どうもやる気が起きない,気が進まないことというのは誰にもあるかと思う.
 私の場合は,いわゆるエンディングノートを書くことである.書こう書こうと思いつつ,まだ何もしていない.

 数年前に父が亡くなったとき,古い家と土地が残されたのだが,それは相続を放棄した.死ぬまで父親のそばにいて面倒をみた姉が相続すべきものだと考えたからである.
 父親は自分が入る墓を用意していたのだが,その名義は郷里に住んでいる弟に譲った.仮に,郷里を出て生きてきた私が墓の権利を相続し,Uターンしてそこに骨を入れたりすると,墓のメンテをしなければならない私の子供たちに迷惑がかかる.死者は生きる者を煩わすべからず.私は,いっそ墓なんかに入らず,最近はやりの埋葬にしようと本気で思っている.散骨とか合同での樹木葬とかでいいではないか.
 先日のテレビ番組で,散骨クルーズというものがあることを知った.破格の低料金で骨を始末できる.このクルーズで私の骨を東京湾に散骨した帰り,手を煩わせた息子と娘には,ちょっとおしゃれなレストランで食事をして親父を偲んでもらう.うん,これはいい考えだ.
 テレビで紹介されたのは小さな船だったが,百家族くらいの規模でクルーズを募集し,船内にレストランがあり,故人が若い頃の歌や曲のライブとか,同世代の歌手のトークショーがしめやかに行われるなんてのはどうだ.千の風になって,をみんなで歌うのもいいし,なんなら遺族に般若心経のレクチャーをしてもらって,みんなで読経しよう.
 週刊文春の今週号には〈親子・夫婦でモメずに「墓じまい」する5つの方法〉という記事が載っている.墓なんか要らないという方向に私たち年寄りの気持ちは傾いているように思われる.鳥葬や風葬までいくと警察が出てくるから,それはちょっとまずいが.

 話が横に逸れた.
 一介の会社員であった私自身は,自分のささやかな老後資金があるだけで,相続税を子供が払うような事態にはならない.つまり今流行の終活は私には無縁で,必要なのはエンディングノートを書くことだけなのである.
 それで,エンディングノートの書式をネット検索してみた.
 いくつか無料ダウンロードのファイルがあったのだが,中身を見てみると,これが全然だめ.エンディングノートというより,自分史みたいな書式なのだ.例えば学歴だ.小学校から最終学歴まで記載する欄があったりする.死んだやつの学歴なんぞ誰が知りたいものか.(笑)
 そんなことより遺族が知りたいのは,通帳から引き落としされているものに何があるのかとか,プロバイダの解約手続きのこととか,データ通信は契約しているのかとか,あるいは借金はあるのか,などである.
 結局のところ,一番まともなエンディングノートは文房具屋で買ったコクヨS&Tの「もしもの時に役立つノート」だったので,これを参考にして,自分で書式を作成することにした.さすがに有料のものは有料にしたただけのことはあり,簡にして要を得た内容であるので,以下にコクヨS&Tの「もしもの時に役立つノート」に記述する項目の概要を紹介する.

[基本情報]
[資産]
[気になること]
[家族・親族]
[友人・知人]
[医療・介護]
[葬儀・お墓]
[相続・遺言]
[その他]

 以上の項目の詳細は,実物に譲る.要らないものは省略するなどして,自分なりに工夫すればよい.今日にも書いてしまおう.書いたら子供たちにデータを送信しておけばよいので,これが一番楽な方法だと思う.

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