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2014年8月21日 (木)

戦争の夏

 昭和の頃は,八月ともなれば新聞は文字通りの連日,紙面は終戦特集記事で一杯になった.
 テレビも似たようなものだった.NHKの朝ドラは昔から娯楽番組の時代設定として戦争中のお話が多かったが,八月はそのようなエンタメとは一線を画す特別な月だった.八月にはNHKも民法各局も,先の戦争をシリアスに取り上げたドラマやドキュメンタリ番組を特別枠として放送した.一年に一度の機会だというわけで気合の入った番組が多かったように思い出す.

 TBSラジオの永六輔『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』には,永六輔のロレツがまわらぬことに関するリスナークレームがあるという.しかしロレツのまわらぬくらいが何だと言うのか.話が不自由でも永六輔でなければ話せないことがまだあるのだ.これが嫌な野郎は放送を聴かなければいい.
 この番組の中では,いつも野坂昭如の近況が取り上げられる.野坂昭如は今も脳梗塞のリハビリを続けながら,毎日新聞の隔週連載『七転び八起き』を執筆しているが,戦時中のことを繰り返し繰り返し書いている.
 週刊文春で長年にわたって連載されている小林信彦のコラムもそうだ.私のような戦後生まれが戦時中のことを知るのに,小林信彦の書くものはありがたい資料である.

 これらの皆さんにはまだまだ頑張って頂きたいと,この八月に思う.
 関川夏央は「年寄りが死ぬということは図書館が一つなくなるのと同じだ」と書いた.その通りだと私も思う.

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