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2014年7月10日 (木)

グルテンフリー

 少し前の週刊文春 (6/19号) の連載『マンハッタン マトリクス』で福岡伸一博士が,最近の米国におけるグルテン忌避ブームについて書いていた.
 そもそもの始まりは,セリアック病だという.
 セリアック病は《小麦・大麦・ライ麦などに含まれるタンパク質の一種であるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患である。》 (《》は Wikipedia【セリアック病】から引用)
 セリアック病の症状は比較的深刻で,また《現時点では完治させる治療法がないために、グルテンフリーの食生活は生涯続けなければならない。》 (《》は同じく Wikipedia【セリアック病】から引用)

 私は文献を未確認であるが,福岡博士の上記記事によれば,欧米人の1~2%がセリアック病で,他のネット情報によると日本人はそれよりやや少ないらしい.
 それにしても,人口の1%はかなりの高率だ.これまで我が国では,原材料に小麦を使用した食品は法令 (食品衛生法第十九条第一項の規定に基づく表示の基準に関する内閣府令別表第四) により,特定原材料としてアレルギー表示が義務付けられてきたわけだが,大麦・ライ麦などは表示義務の適用外になっている.小麦以外の麦類もセリアック病発症の引き金になるのだとすれば,行政として何らかの対応が必要なんではなかろうか.

 話を元に戻して,福岡博士の記事によると,マンハッタンあたりではカフェやレストランに入るとメニューや貼紙にやたら“gluten free !”と書いてあるそうで,これはもうセリアック病とは無関係の騒ぎになっている.ここまでグルテンフリーがブーム化した原因は,米国のセレブたちが「グルテンフリーは健康にいい」と言い出したかららしく,いまや「グルテンフリー食品ってセレブっぽいじゃん!」というお粗末な流行のようだ.もうすぐ日本にもこのブームが上陸するのだろうか.

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