蓬萌えて
つい先日,waiwai さんちのブログに土筆の画像が載っていた.
しかと根拠はないのだけれど,土筆のあるところ蓬ありと私は思っているので「このツクシのあるあたりは、ヨモギはどうでしたか」と訊ねたら,案の定「ヨモギはあちこちにあります。ツクシが目につく前から美味しそうな新芽が」との答えだった.
やはり東京周辺では春の歩みは早いのだろう.北関東なら桜が散って暫くしてから蓬の季節になる.
私の両親の郷里だった新潟では,もう少し遅れて,五月かも知れない.
春の,食用になる木や草の若い芽にはいろいろあるけれど,なんといっても蓬だ.
蓬は,地下茎などから他の植物の発芽を抑制する物質を分泌する.この現象をアレロパシー (allelopathy) といい,彼岸花もアレロパシーを示す.
彼岸花の地上部が活動を始めると,他の植物は生長を抑制されてしまい,その結果,彼岸花は密集して,やりたい放題に咲くことになる.
蓬は彼岸花ほど自己中な草ではなく,むしろか弱い植物なのではないかと思うが,だからして他の草々が元気よく生えてくる前に発芽抑制物質を分泌して,自分の居場所をなんとか確保しているのだろうと思われる.
植物の競争はなかなか厳しいものがあって,土が肥えて日当たりのよいところでは,蓬は競争に負けてしまう.たんぽぽもそうだ.
それで蓬は,他の草たちがあまり好まない土のやせた場所で,他の草の生長抑制物質を出しながら,静かに生きていくのである.(土筆は蓬のアレロパシーに感受性が低いのかも知れない)
蓬やたんぽぽについて《香り高く繁殖力の強いよもぎ》 (赤福のサイト),《生命力の強い植物》 (Wikipedia【タンポポ】) と書かれていることが多い.
荒地に群生していることからして,生命力が強いようにみえるのだろうが,実は荒地は植物間の競争が激しくない環境なのである.
そう思うと,春の蓬にいとおしさが増す.蓬に萌える.蓬萌え.
隠しきれない移り香が いつしかあなたにしみついた.
それは天城越え.
あー,すみません.
で,野原の蓬が摘みごろになると,越後では笹だんごの季節になる.
ちょうどこの頃,笹の葉も若々しい香りになる.
栽培ものの蓬は,もう収穫されているだろうから,また笹だんごを通販で注文してみようと思う.
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