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2013年12月 7日 (土)

The Tennessee Waltz

 著名人の訃報の今年最初はパティ・ペイジだった.享年八十五.Wikipedia によると《1月1日,カリフォルニア州で死去》だが,日本に伝えられたのが何日であったかよく覚えていない.

 私が育った家は貧しかったが,それでもラジオくらいはあった.近所に父親の同僚でラジオ作りを趣味にしている人がいて,その人に製作してもらったものである.昭和三十年代だというのに,その人の家にはオシロスコープやテストオシレータ (今思い出せば,の話で,当時小学校低学年の私に機器の名称がわかろうはずもないが) があったのだから大したもので,たぶん軍隊ではそっち方面の技術者だったのではないか.このラジオは,後に私が中学生のときに分解してしまったのであるが,MT管の五球スーパーで,なかなか良い感度のものであった.ちなみにAMラジオは,「感度がいい」とは雑音が少ないことを意味していて,すなわち「いい音」なのである.
 さてその高感度ラジオから時折流れていた洋楽で,今もうっすらと記憶にあるのがパティ・ペイジの“The Tennessee Waltz”(1950年) と“Mockin' Bird Hill”(1951年) である.
 日本では,まだ流行歌とか歌謡曲という言葉が使われていた時代だから,この二曲とパティ・ペイジの歌唱は強く印象に残った.アメリカ人の歌ってこういうのなんだ,と田舎の小学生は思ったのである.

 日本の歌手で“Mockin' Bird Hill”をうまく歌えた歌手は雪村いずみだけだろう.これに対して“The Tennessee Waltz”は,ブログで江利チエミのカバー曲を推している人が多い.Wikipedia にも《日本では1952年、和田壽三の訳詞によって江利チエミが歌唱したものが最も有名である。当時14歳だった江利チエミはデビュー曲として本楽曲を唄って40万枚を売り上げる大ヒットとなり、江利チエミの代表曲になった》と書かれている.しかし江利チエミは英語の発音が中学生並だったので,彼女が歌ったのは“The Tennessee Waltz”のカバーではなく「テネシー・ワルツ」という歌謡曲なのであった.子供心に「なんだこのヘンな歌は」と思ったものである (ただし,今にして思えば「テネシー・ワルツ」の歌詞は原曲から遠く離れた滅茶苦茶なものであるが,その歌詞中で「歌う」を「ウトウ」と発音している江利チエミはほめられてよい).

 パティ・ペイジの曲は You Tube に《The Tennessee Waltz - singer Patti Page 1950》というタイトルでアップされたものがとてもいい.テレビ番組を録画したものであろうか.レコードジャケットなどの写真に残っている彼女よりもずっと美しく,お勧めである.

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