« 牛すじカリー | トップページ | 鶴はシベリアから »

2013年11月29日 (金)

身を立て名をあげ

 大分県の全日制県立高校では,四十五校中で二校だけに学食があるのだそうだ.
 読売新聞の記事 (11月27日) にそう書かれていた.
 その二校は中津北高と杵築高だが,中津北高では昨年三月に,杵築高では今年三月に業者が撤退してしまった.
 この学食廃止の危機に,中津北高では卒業生などの支援が結集し,特に卒業生の母親達の奮闘で今は学食が再建され,生徒は温かい昼食を食べることができているという.

 うむ,いい話だなあと感心したが,実は私の高校時代は,学校に食堂がなかった.クラスの半分くらいは弁当持参だが,あとはパンを買って昼飯にする.市内のパン屋さんが,昼休みになると構内にあるキオスクよりも狭いパンの売店にパンをたくさん運んできて,生徒達はそこでカレーパンとかコロッケパンを買って昼飯にするのであった.
 他に色々なパンがあったろうに,私はカレーパンとコロッケパンしか覚えていない.きっとそればっかり食べていたのだろう.今でもカレーパンとコロッケパンが好きであるのは,この時の刷り込みであろうか.
 カレーパンとコロッケパンをハイカロリー調理パンの龍虎といい,これにパン界における粉もんのチャンプである焼きそばパンと,ポテトサラダサンドイッチを加えて,栄養バランス崩れまくり四天王と呼ばれるのは各位既に御案内のことと思う.ちなみに,焼きそばパンといえば,東海道新幹線小田原駅の待合室に弁当販売店があり,そこが商っている焼きそばパンがすばらしい.二つに開いたパンから焼きそばが溢れんばかりであるため,うっかりすると焼きそばがこぼれる.「ひかり」では隣のシートに乗客が間違いなくいるから,空いている「こだま」で食べたほうがいい.包装袋からゆるゆると少しずつ取り出し,慎重に食い進むようにしないと,食べこぼした焼きそばの切れ端が床に散らばる可能性が高い.
 中身の焼きそばのソースも旨い.人気があるようで朝の間に売り切れてしまうことが多いが,新幹線小田原乗換で出張される皆様にお勧めしたい.

 閑話休題.
 そんな高校時代のことを思い出して懐かしさにかられ,今はどうなっているのかと,母校 (男子校) のサイトを覗いてみた.
 すると,私の在学時よりもずっと近代的な校舎になっているが,現在でも学食施設があるとは書かれておらず,どうやら今も後輩諸君はカレーパンとかコロッケパンを食っているようであった.
 やせ我慢と言われようとも女子と席を同じうせずに質実剛健を旨とする校風の故,おしゃれなブフェなんぞは無用のものなのであろう.三年間,カレーパンとコロッケパンで勉学に勤しみ,いずれの日にか身を立て名をあげ,やよ励めよ,後輩諸君.

 ところで,この『あおげば尊し』であるが,「身を立て名をあげ,やよ励めよ」と歌う二番の歌詞は,非民主的であるとして今は歌われることもなくなり,音楽教科書から削除されてしまったことを知った.それがいつ頃からかは知らないが,私は二番の歌詞を知っているし歌った記憶もあるのだが.
 はてさて,教え子が「身を立て名をあげ」ることを教師が願うのは民主主義と背反するのだろうか.例えば高校の卒業式で,「えらくなってね」と学食のおばちゃんが生徒を送り出すのはいけないことだろうか.
「身を立て名をあげ」すなわち立身出世と,そのままに解釈せずともよいではないか.私はそう思うのだがどうであろう.

【資料】
大分大学医学部総合内科学第二講座ブログ

試論「身を立て名をあげ」の現在

|

« 牛すじカリー | トップページ | 鶴はシベリアから »

新・雑事雑感」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 身を立て名をあげ:

« 牛すじカリー | トップページ | 鶴はシベリアから »