一緒に行こう
読書は,手当たり次第に読むこともあるが,一冊の本から関連する本を芋づる式に辿って読むことがある.
最近の私の例では,かなり前に読んだ森絵都さんの『君と一緒に生きよう』と同じ流れの作品である『おいで、一緒に行こう』を先々月読んだ.この二冊に登場する田辺アンニイさんという人の書いた『それでも人を愛する犬』を先月読んだ.森絵都さんが「熱い女」と評する田辺アンニイさんの著書を読んでみたくなり,ネット古書店で手に入れたのである.
もちろん田辺アンニイさんは職業作家ではないから,文章の巧拙はどうでもいいことである.ではあるけれどむしろ逆に,これはよく書けていると感心した.まず文章が素直である.そして子供でも理解できる平易な文章でありながら,「熱い女」の心意気が読者に伝わってくる.
『おいで、一緒に行こう』には報道写真家太田康介さんの写真集のことが出てくる.それでその写真集『のこされた動物たち 福島第一原発20キロ圏内の記録』と『待ちつづける動物たち 福島第一原発20キロ圏内のそれから』を先日購入した.そしてこの二冊は文句なく私の涙腺決壊コレクション入りしたのであった.
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