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2013年11月28日 (木)

牛すじカリー

 今まで何の疑問を持っていなかったことに,ある日「あれ? そうだったのか」と思うことはだれにもあるのではないだろうか.

 今週号の週刊アスキーに,カレー専門店 (といいつつ夜は居酒屋営業という一風変わった店) の「トプカ神田本店」を紹介する記事が載っていた.店の場所は,秋葉原駅を出て万世橋を渡ったあたり.
 このカレー屋さん,ネット上では旨いとすこぶる評判が良いようだ.店の入り口を画像で見ると,ドアの左右に「印度カリー」「欧風カリー」という看板がかけられている.アスキーの記事によると,印度 (アスキーの記事にはインドと書かれている) カリーの「印度 (同前註) 風ポークカリー」と「牛すじ煮込みカリー」がお勧めらしい.

 ここで話は突然横に飛ぶが,Wikipedia【インド】によると,《インドの人口に占める各宗教の割合: ヒンドゥー教徒80.5%、イスラム教徒13.4%》だそうである.
 よく知られているようにヒンドゥー教徒は牛肉を食べない.
 イスラム教徒は豚肉を食べない.
 従って,「印度風ポークカリー」は少数派のイスラム教徒を勘定に入れていないのだと解釈するとしても,牛肉を煮込んだ印度カリーは決してあり得ないことになる.(註*)
 であるからして料理名を「印度風牛すじ煮込みカリー」とか「牛すじ煮込み印度カリー」にしたりすると,消費者を不当に誘引して合理的な選択を阻害するおそれがある食品偽装であるとして景表法違反の疑いがあり,消費者庁に乗り込まれることになる (かも知れない).
 そうか,それで単に「牛すじ煮込みカリー」なのか.そういえば,私がよく行くカレー専門店はインド人が店主なのだが,メニューにビーフカリーはなかった.この店はイスラム教徒にも配慮しているのか,ポークカリーもなく,肉はチキンのみ.ネット検索すると,インド風ビーフカレーというレトルトカレーが見つかるし,レストランでは新宿中村屋にビーフカリーインド風なんてのがあったりするのだが,これには必ずやインド風天誅がくだるであろう.どんな天誅だかよく知らないが.
(CoCo壱は大衆カレー屋であってインド風カリーをうたっていないから,なんでもありでよし)
 なるほど,カレーは奥が深い.て,そんなことで感心しているのは私だけか.

(註*) もちろんインド人でもイスラム教徒は牛肉を食べるが,これは我が国における食品表示に関しての話.

【追記】
 上に書いたことで訂正が必要になった.アスキーの記事では「牛すじ煮込みカリー」となっているが,トプカのメニューを見ると,正しくは「欧風牛すじ煮込みカリー」であった.「牛すじ煮込みカリー」だけでも問題はないが,これに「欧風」をつければ,もう無敵の無問題料理名である.

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