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2013年11月21日 (木)

笹団子食いたい その二

 前の記事「笹団子食いたい」の続き.ネット通販している製造業者の笹団子,特にその原材料について調べてみた.以下に列挙する.

業者A
原材料 もち粉,上新粉,つぶあん,砂糖,小麦粉,よもぎ,調味料(アミノ酸等)

業者B 商品説明「無着色」「保存料なし」
原材料 もち米,うるち米,よもぎ,小麦粉,小豆,砂糖,澱粉,乳化剤

業者C
原材料 上新粉,砂糖,あずき,もち粉,麦芽糖,よもぎ,白玉粉

業者D
原材料 国産もち粉,小豆(北海道産),砂糖,国産上新粉,国産ヨモギ,食塩,トレハロース(原材料の一部に小麦を含む)

業者E
原材料 砂糖,もち米(こがねもち),小豆(北海道産),よもぎ(新潟県産),白玉粉,うるち米(コシヒカリ),食塩,トレハロース,乳化剤,(原材料の一部に大豆を含む)

業者F 商品説明「生地30gあたり約2%の小麦粉を使用しております。アレルギーの方はご注意ください」
原材料 小豆餡,もち米,うるち米,小麦粉,トレハロース,よもぎ

業者G
原材料 もち粉(新潟産),しん粉(新潟産),あんこ(こしあん),よもぎ(新潟産),水あめ

業者H
原材料 餅粉,砂糖,餡,塩,蓮草,植物性蛋白,乳化蛋白,乳化剤,澱粉発酵糖,着色料 (青1,黄4),グリシン

業者I 商品説明「アレルゲン表記 B-アミラーゼ(大豆・小麦粉由来)」
原材料 北海道産小豆,新潟県内さ産コシヒカリ,白双糖,よもぎ,グリシン,B−アミラーゼ(大豆、小麦由来)   (註;誤記はそのまま記載)

業者J
原材料名 だんご生地/もち米,うるち粉,砂糖,麦芽糖,よもぎ,でんぷん,グリシン,小麦粉,植物油(大豆由来),β‐アミラーゼ(大豆由来)  あん/あずき,砂糖,寒天

 業者Aの表示に書かれている「調味料(アミノ酸等)」とは,要するにグリシンである.食品を日持ちさせるためにグリシンが有用な添加物であることは間違いないが,その大きな欠点は,まずい,ということである.グリシンはコンビニ弁当で多用されているが,敏感な人はグリシンと表示されているものは忌避するであろう.それで製造者としてはグリシンと表示したくないので,「調味料(アミノ酸等)」と書いているのが実情である.おそらく業者Aの笹団子はうまくないはずである.

 食品添加物全般を忌避する必要は全くない.例えばトレハロース.
Wikipedia【トレハロース】から抜粋
《和・洋菓子、パン、惣菜、水産加工品、畜産加工品、レトルト食品、冷凍食品、飲料などの加工食品から中食、外食、家庭での調理まで様々な食品で使用されている。これはトレハロースがさっぱりとした上品な甘味を呈すること、食品の三大栄養素である炭水化物(でん粉など)、蛋白質、脂質に対して品質保持効果を発揮すること、また強力な水和力により乾燥や凍結からも食品を守り食感を保つこと、矯味矯臭効果により苦味や渋味、えぐ味、生臭み、けもの臭、レトルト臭などを抑えるなど多様な作用による複合的効果が期待できるためである。》

 業者D,業者Eと業者Fの製品はトレハロースの保水力を利用して,団子が乾燥せず日持ちするようにしている.
 笹団子は購入後に冷凍庫で保存できるが,保存中に乾燥してしまうおそれがあるので,それを防ごうとしているのだろう.トレハロースは味と食感に影響しないと思うが,私は買ったら冷凍せずにすぐ食べるので,その意味でトレハロースが必要だと思わない.しかし冷凍保存したい人には業者Fの製品はいいだろう.

 トレハロースはそういうことだが,業者Eはその他に乳化剤を使っているのがいただけない.乳化剤は味と食感に影響しないとは言い切れないので,使用しないで済めばそのほうがいい.
 笹団子の冷凍耐性は,酵素のアミラーゼでも向上させることが可能で,その方法は業者IとJが用いている.ただしこの方法は団子の食感に影響するだろう.また,この製造者の使用しているグリシンについては上に述べた.

 業者Bは,原材料に上しん粉やもち粉でなく,もち米とうるち米と書いている.これは米の粉を自家製粉しているという意味のようだ.また「無着色」「保存料なし」を標榜していて,それはそれで結構なことだが,わざわざ強調して言うほどのことかと思う.粗悪な笹団子がたくさん流通しているのならともかく,少なくとも通販で購入できる笹団子では,着色料でヨモギを代替している粗悪な製品 (例えばH) は少ないからだ.それからこの業者が乳化剤を使用しているのは残念なことである.本来の笹団子にそんなものは使用しないからだ.

 それで結局,できるだけ素朴な味と食感を求めて私が通販注文したのは,業者Gの笹団子である.それが一昨日届いた.(食品添加物は大変有用なものである.しかし使わなくても済むならば,使用しないほうが好ましい.添加物の使用と美味しさを両立させるには,技術力が必要だからである)
 早速ぺろりと二つ食べてしまったが,新潟の人々が昔から家庭で作っていた笹団子の雰囲気がした.

 父上様母上様 笹団子美味しうございました 万作はもうすっかり満腹になってしまって食えません 何卒 お許し下さい  こらこら.

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コメント

こんにちは。
わたしも前回の記事を拝読して、いてもたってもおられず、原材料名でそのまま検索して、業者Gの笹団子を注文しました。他の笹団子の味をあまり知らないのですが、たしかにこれはおいしゅうございました。
「4-5日経つと固くなるがその場合は電子レンジで温めよ」というような注意書きが入っていたのも、上新粉でつくっていることの証拠のように思いました。

投稿: sakai | 2013年11月21日 (木) 10時19分

 笹団子は,時々無性に食べたくなることがあります.今でこそ通販で買えますが,ネット社会到来前には,わざわざ上野駅まで買いにいったことがあります.(^^;)

 上の記事中で乳化剤と書いているのは,おそらくショ糖脂肪酸エステルだと思いますが,原材料表示だけでは分からないので,そのまま乳化剤としておきました.
 このショ糖脂肪酸エステルはトレハロースと同じく澱粉の老化防止に有効ですが,笹団子にこれを使うのは,作ってまだ店頭にあるうちに硬くなっては困る,売り物にならない(廃棄),という製造側の論理で添加されていると思います.消費者としては,硬くなった笹団子は電子レンジなり蒸すなりすればまた食べられるようになりますから,本来は硬くなっても一向にかまわないものだと思います.

 佐渡島には笹団子はないと本文に書きましたが,実は,笹にくるまないだけで中身は同じものが,やはり佐渡の家庭で昔作られていました.形は大福のように丸かったですが.これを何と呼んでいたか,忘れてしまいました.

 粽は,道喜粽のように和菓子として洗練されたものがありますが,家庭で作るものが格別のように思います.
 母親の隣にちょこんと座った童女が,見よう見まねで餅とか団子を笹にくるむ.形も大きさも不揃い.それを「恋知らぬ女の粽」と表現した鬼貫のいたずら心が楽しいですね.

投稿: 江分利万作 | 2013年11月21日 (木) 23時30分

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