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2013年10月16日 (水)

塀の中にも民活

 新聞(読売;10月13日)によれば,法務省は来年度から受刑者らの給食を作る業務に民間委託を導入する.
 加古川刑務所(兵庫県加古川市),岩国刑務所(山口県岩国市),高知刑務所(高知市)と大拘置所(大阪市)で競争入札を実施して,従業員の採用や食材調達で地元を優先することなどを条件に,1社と10年間の契約を結ぶ.受刑者の減少や高齢化が進んでいるため調理担当者の確保が難しくなっているのがその理由であるという.
 そこで,最新版ではないが平成23年の法務省矯正統計をみてみた.

(1)【1日平均収容人員推移】
平成13年 63,415人
平成14年 67,354
平成15年 71,889
平成16年 75,289
平成17年 77,932
平成18年 80,335
平成19年 80,684
平成20年 78,533
平成21年 76,019
平成22年 74,232

(2)【新受刑者のうち60歳以上の数】
平成13年 2,337人
平成14年 2,604
平成15年 2,929
平成16年 3,129
平成17年 3,460
平成18年 3,717
平成19年 3,727
平成20年 4,017
平成21年 4,056
平成22年 4,093

 受刑者総数は最近減少傾向であるが,それでも10年前に比べると1万人ほど多いから,新聞が書いている「受刑者数の減少のため調理担当者が確保できない」はちょっと事実と違うのではないか.
 それより(2)表の60歳以上の受刑者が増えていること,それが刑務所内で給食を実施しにくくなった理由であろう.給食というのは規模が大きくなると大変な力仕事だからである.

 刑務所内の給食について少し書かれているウェブページを探したらあったので紹介する(↓).
http://www.geocities.jp/aizusikon_kanesada/page008.html

(ちなみに,このページの冒頭に掲げられている写真は前橋刑務所の正門で,昔はその近くに刑務官の官舎があり,私はそこで育った)

 食事内容例をみると朝食が 583kcla,昼食 855kcal,夕食911kcalとなっている.合計2350kcal/日で,どうも献立が熱量確保に偏っている気がしないでもない.主食を残せばまるで糖尿病食のようであり,ホリエモン氏が痩せたのはそのせいかも.
 これで給食を外部委託すると,人件費を含めた同一コストなら当然栄養的内容は低下せざるを得ず,そこら辺はどうなっているのであろうか.
 また,業者との契約が10年と報道されているが,これは常識的に考えて長すぎる.二年ごとの契約更新にでもしないと,業者が手抜きを始めたときに解約したくても違約金が発生してしまう.これはちょっと民間感覚とかけ離れていて,このお役所仕事が心配ではある.

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