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2013年10月14日 (月)

驚異の電界治療

 先週(10月11日),私の通勤経路にある健康機器販売店について「驚異のマイナス電子」と題した一文を書いた.昨日その店の前を通ったら,「驚異のマイナス電子」と大書した宣伝ポスターが消えて,代わりに「驚異の電界治療」と書いた紙がデカデカと貼られ,店の中では「驚異のマイナス電子」の時と同じサクラの皆さんが椅子に腰掛けて説明を聞いていた.

 この「電界治療」というのは,その店の工夫によるキャッチコピーで,一般には「電位治療」と呼ばれている.
 Wikipedia の『電位治療』項目では,以下の引用(★)のようにかなり控えめな解説がされている.

(★) ・・・各種の動物実験や臨床研究が行われている。中でも特筆されるのは、1968年に行われたストレス学説の世界的権威者であるハンス・セリエ博士で有名なカナダのモントリオール大学実験医学研究所と開発メーカーの共同研究で、7800匹にのぼるマウス・ラットを用い、人工的な心筋硬化症を起こし、通電をした場合としなかった場合の比較観察した研究があるが、その結果についての文献やその後の同様な動物実験・追試を行ったという文献は公開されていないと思われる。医薬品医療機器の国際ハーモナイゼーション時代においては、西欧や北米の基準による安全性・有効性の検証や評価の必要性も重要であると言われている。

 つまり『電位治療』に関する確立した学問レベルのエビデンスは存在しないようなのだが,なぜか治療器は厚労省の認可を受けている.私は突き指で街中の整形外科にかかった際に「電気をかけましょうね」とか言われ,この治療を受けたことがあるが,医師に「電気をかけるってなんですか」と質問したが,ゴニョゴニョとした答えしかなかった.
 『電位治療』を標榜する治療器の問題は,Wikipedia 『電位治療』項目の【販売方法の実情】に書かれている通りであるが,要するに消費者トラブルを起こすような,そういう商品なのである.

 ちなみにある電位治療器販売業者のウェブサイトには「電位治療器は体内に溶け込んでいるイオンに作用して血液を弱アルカリ性に傾ける」と書かれている.文献は引用されていない.その電位治療器に効果があるかどうか知らぬが,「血液のアルカリ性,酸性」をうたった時点でトンデモの世界に行っちゃってるのではないか.この業者は「一家に一台電位治療器!」と言っているが,この世界の人々はほんとにイオンが好きである.(笑)

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