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2008年2月 3日 (日)

中国産毒ギョーザ2

 私は以前,中華惣菜を作る会社に関係していたことがあるので多少の知識があるのだが,加工食品としての冷凍ギョーザの製造工程は,大雑把にいうと野菜や肉などの原料を細かく裁断して混練した具材(業界用語で「練り」という)の製造工程と,皮の製造工程,それから練りを皮に包み込む工程,蒸して加熱する工程,冷却・冷凍する工程,最後に包装する工程から成る.(特殊な商品では加熱工程がないこともある)

 今回問題となっている中国製ギョーザの場合,どこでメタミドホスが混入されたかを考えてみる..
 まず注目すべきは,被害がピンポイント的であるということだ.事件が報道される前にコープネットが把握していた同商品に関する異味異臭クレームはわずか二件であるという.事件のマスコミ報道後に厚生労働省は,中国産冷凍食品で1000人ほどの健康被害の訴えがあったと発表したが,今回の事件とは無関係と見られる.
 報道された天洋食品の製造能力から考えて,具材と皮の製造設備は割と大型で,しかも混練工程であるからして,ここにメタミドホスを投入すると大量の汚染製品ができてしまう.被害がピンポイント的であること,これまでに回収された同一製造日の製品からはメタミドホスが検出されていないことも考慮すると,この両工程だとは考えにくい.
 可能性が高いのは,蒸す工程以降である.製造工程のこの部分には,作業者の手指を消毒するのに使用する小型のアルコール噴霧器が多数ある.昔々,アイロンがけする時に水をシュッシュッと吹きかけるのに使ったあれである.
 事件の犯人は,作業現場に密かに持ち込んだメタミドホスを,この噴霧器に入れて溶かしたものと私は推理する.あとは人目につかぬように製品に吹きかければ犯行の完成だ.これが犯人の立場で考えた一番やり安い方法である.
 日本のマスコミの報道では,まだ中国側の警察捜査は伝えられていない.これは食品衛生管理の問題ではなく,刑事事件であると断定してよい.私だけでなく我が国の食品衛生の技術者はすべてそのように感じていると思う.真相にどこまで迫ることができるか,中国側の動きが注目される.

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