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2008年2月13日 (水)

警察犬・山本号(2)

 警察犬・山本号の話を要約すると,次のようである.
 山本号は特異な才能を持っていた.他の警察犬は犯人の遺留品の臭いを嗅いで追跡したりするのだが,彼は違う.遺留品なんぞにはプイと見向きもせず,そんなことよりも犯行を目撃したかも知れぬ現場付近の飼い犬に「ウウ,ウー,ガルルル」と聞き込みにまわるのであった.譬えれば巡査と刑事の違いみたいなもんであるが,これは人間の捜査官には不可能な,まさに警察犬にしかできない仕事であるといえよう.
 さて山本号は捜査結果を「ガルル,ウウ,ワンワン」と報告した.ところがこんな評価を受けるのである.
「なに言ってるのか,こっちがわかんねぇだろ!」
 つまりすべての才能は,それ自体に意味はない.他者に向けて表現し,理解されることによって初めて価値を持つ.不条理のようであるが,それが真実であるとしかいいようがないと考えても一概にあやまりだとは言い切れぬことだと言うにやぶさかではないような気もする話である.

 四コママンガなので要約しても短くならなかった.ていうか,むしろ長くなってしまった.高校生の国語参考書で芭蕉の俳句の解説に一ページを費やしていたりするが,あれと似たようなものである.違いますか.そうですか.

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