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2008年1月

2008年1月26日 (土)

吉祥タイムカプセル

 今から十四年前のこと,神奈川県川崎市立宮崎小学校の一年生だった白髭奈津実さんは,学校の創立百二十周年記念行事として,みんなと風船に手紙をつけて大空に飛ばした.
 私は小学校時代にそんなことをした記憶はないが,他の人からの話には時折聞く.多分みんな「この手紙をひろった人はお返事をください」と書くのだろう.宮崎小学校には,お返事をもらった子供達も多かったであろうが,奈津実さんの手紙は誰にも拾われることなく海に落ちた.
 先日の1月22日から23日にかけて,銚子市漁協所属の底引網漁船・第八大徳丸に乗り込んだ波崎秀行漁労長さんらが,犬吠埼から遠く離れた沖合で漁を行った.この時に獲ったサメガレイの背中に,破裂した風船と折り畳まれた手紙が貼り付いているのが見つかった.第八大徳丸の船主の君野喜好さんは,この手紙のことを,探し出した奈津実さんに連絡した.
 新聞には君野さんから手紙を受け取る奈津実さんの写真が載っていた.可愛らしい感じのお嬢さんである.ここでゴスロリねえちゃんとかケバイのが出てきたのでは話が台無しである.よかったよかった.こらこら.
 自然が作ってくれたタイムカプセル.奇蹟と言っては大げさだが,このニュースを聞いて,子供の頃に自分が飛ばした風船のことを思い出して「ほお」と何か暖かいものを胸に感じた人は多かっただろうと思う.

 昨日の讀賣新聞コラム『よみうり寸評』は,このサメガレイと手紙のお話を《現代の竜宮伝説》だと書いていた.白髭さん,きっといいことがあるよと.
 私は奈津実さんの姓,白髭から千歳飴の袋の図案を連想した.白髪白髭の翁の脇に媼が描かれ,その足下に白髪尾の亀がいて,頭上に鶴が舞っているという典型的な絵柄のやつだ.この亀と白髭の翁は私の中では竜宮城に繋がっているので,『よみうり寸評』筆者のセンスにウンウンと頷いてしまった.
 であるけれど白髭,千歳飴と竜宮城って三題噺は普通じゃあないな,とも思う.ネットで白髭を検索すると,まずは白髭神社がたくさん出てきて,白髭神社といえば山に住む猿田彦命だもんなあ(ついでだけど奈津実さんの家系は宮司とか禰宜とかの神職なんだろうか).
 千歳飴もググッてみた.すると「松に鶴」とか「翁媼」の絵柄の商品写真はでてきたのだが,それに鶴亀翁媼が勢揃いで描かれているのがなかった.私が知っているのは典型的じゃないってことかしらん.最近の千歳飴には無地の袋や洋風デザインのものもあり,白髭,千歳飴と竜宮城の三題噺は全然成立しないことがわかった.なんてことだ.

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2008年1月22日 (火)

十八の春の

 昨日の朝日新聞『天声人語』に,ホテルが受験生向けに高額の宿泊プランを用意しているとの話題が出ていた.寝坊して遅刻しないように部屋まできて起こしてくれるとか,中には一泊約14万円のスイートルームなんてのもあるようだ.
 天声人語子の受験は三十余年前だというから,私よりもお若いのだが,それでも《わが30余年前は、だいぶ違った。東京の古びた旅館は4、5人の相部屋だった。すぐ打ち解けあって色々話をしたが、ひとりがひどい寝言持ちで悩まされた。数日で別れたきり、互いの合否もその後も知らない、18の春の一期一会である》とあるから,私の頃と同じである.古びた旅館とは,たぶん本郷界隈の受験生宿であろう.
 私の場合は,高校の時の,それほど親しいというわけでもなかった友人と二人で渋谷の旅館に泊まった.私はもちろんのこと,私の親も旅館に泊まるなどということは経験がなく,予約をどうしたらいいか分からない.それでその友人の母上が手配をしてくださったのだ.一人よりは二人の方が親としてはもちろん安心である.うちの子をよろしく,と頭を下げられたが,心細いのはこっちも同じで,ありがたく同宿させていただくことにした.宿の手配をしたのが受験生宿の多い定番の本郷でなく渋谷なのは,一次試験会場が井の頭線沿線だったからである.友人の家は医院で,私が育った田舎町では上流階級だったから,宿泊の手配なんぞは造作もないことだったと思う.

 一次試験の結果は,私は合格したが,友人は不合格だった.彼は浪人となったが,私は東京で生活することになったせいもあって,高校卒業後は疎遠になってしまった.彼がその後どこかの大学に入ったという知らせはなく,二浪の後に家出したという噂を聞いた.
 人生のどの時期でもない《18の春の一期一会》には切ない響きがある.渋谷の旅館で彼と同宿したのを一期一会というのは正確な言葉の使い方ではないだろうが,私は受験シーズンになると彼のことを思い出す.その旅館がどこら辺にあったのか,今はもう思い出せない.

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2008年1月18日 (金)

お約束

 Norton Internet Security (NIS) を2006から2008に更新した.毎度のこととはいいながら,お約束のトラブル発生だ.
 インストールした直後から,ブラウザには問題がないが,i-Tunes とオンラインゲーム World of Warcraft (WoW) が起動しなくなった.i-Tunes はまったく起動せず,WoW は立ち上がってアカウントとパスワードを入力し,ログインしたとたんにフリーズする.そしてWin XP がシャットダウンも再起動([スタート]→[終了オプション])もできなくなる.マザボから再起動するしかなくなった.
 i-Tunes は起動するとネットに自動的に接続するはずなので,この状況からすると,両アプリがインターネットに接続しようとするのを強制的に阻止してフリーズさせているように思われた.NIS2008 の設定を色々変えてみたが変化なし.
 とりあえずシマンテックのサポートにメールを打ち,NIS2008 をアンインストールすることにしたのだが,ここで私は間違った.Win XP のコントロールパネルの[プログラムの追加と削除]でアンインストールすべきところを[スタート]→[Norton Internet Security]→[アンインストール]をやってしまったのである.このアンインストーラは以前にも経験しているが,不出来でアンインストールに失敗するのだ.
 そこで再び[プログラムの追加と削除]からアンインストールしようとしたが,正常な状態ではないので,これも失敗した.ううう.
 シマンテックのサイトからアンインストールの失敗時に使うツールを手に入れ(こういうところは行き届いている --;)試みたらようやくアンインストールできたようだった.

 続いてi-Tunes と WoW を立ち上げてみたら,問題なく起動した.ほっ.WoW の再インストールはものすごく大変なのだ(ダウンロードするパッチが巨大).

 ウイルス定義ファイルによってはアプリのファイルをウイルスとして認識して「検疫」してしまうトラブルが NIS にもウイルスバスターにも過去あったが,それだろうか.だとすると i-Tunes と WoW の両方同時にというのが腑に落ちないが,シマンテックの回答を待つことにする.

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2008年1月15日 (火)

長谷寺で

 いつも初詣は藤沢の遊行寺と決めているが,ここ数年,そのあとで鎌倉の長谷寺にもお詣りしている.今年は三日の日に,自宅から歩いて出かけた.
 長谷寺に行くのはわけがあって,それは観音堂の脇にある蕎麦屋で昼酒が呑めるからなのである.寺の境内で堂々と般若湯を販売しているのは,鎌倉では長谷寺だけのように思う.鶴岡八幡には屋台がでているが,あれは神社だからね.
 この店は小ぎれいな上に高台にある関係で眺望がよろしい.席と席のあいだが広くとってあり,一人でも相席を頼まれたことはない.ゆったりとした気分で,空にトンビが舞う初春の鎌倉の海を眺めながら,普段は呑まない熱燗をちびりちびり,ちびりちびりぃ,夜のぉ居酒屋ひとり酒ぇ~.伍代夏子かお前は.
 というわけで,おでんの盛り合わせで四合いただき,店を出て御仏籤を引くことにする.
 晴れ着の若い娘さんが二人,引いた籤を見せ合いながら話していた.
「え~っ,吉だってぇ.なにそれ~.ありえな~い」
「大吉以外は木の枝に結んで帰るんだって」
違うってば,この罰あたりがっ.
 こういう人が多いので,いつも寺や神社の木の枝には真新しい籤がたくさん結び捨ててあるというわけなのである.
 大吉以外は受け付けません,という姿勢ではそもそも籤を引く意味がないではないか.小吉でも中吉でも,ありがたく財布にしまうものなのだよ.よしんば末吉を引いても,ありがたいありがたい,末は良くなる上り坂,と考えればよろしいのだ.まことにもったいないことである,と私は自分の引いた凶籤を見ながら思った.

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2008年1月14日 (月)

子猫は天国へ行けたか

 讀賣の『発言小町』の話題.
 去年もかなり前のスレッドで,もう終わってしまっているからスレ主(『発言小町』ではトピ主という)は見ていないだろうが,どういうわけかアクセスランキングに登場したのがある.タイトルは《子猫が突然天国へ》だ.

 粗筋はこうだ.
 スレ主の高校生の長男がへその緒が着いた生後間もない子猫を拾ってきた.家族全員で献身的に育て始めたのだが,三日目に突然吐血して死んでしまった.家族全員がショックを受けている.突然死の原因について経験談があればお聞きしたい.

とまあ,こんな相談である.
 これに対して何人かの人達が子猫の飼い方の注意点を挙げながら,口を揃えて「猫ちゃんは親切なトピ主さん達に拾われて幸せだったと思う」と書き込んだ.
 ところが,ここから話は意外な猟奇的展開を見せる.この家族は子猫を剥製にしてしまったのである.
 唖然呆然としたのは,猫ちゃんの冥福を祈りつつ心温まる書き込みをした人々である.そりゃねーだろーっ.みたいな.

 田舎のうちの玄関とか床の間なんかに野鳥の剥製が飾ってあることがある.あれは良くない趣味だなあと私は思うクチだが,ましてや子猫.つりであればいいのだが.

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薔薇の名前

 映画はやはり映画館で観るべきものだと思う.

 年末にDVD『薔薇の名前』を買ってきた.原作も映画も有名な作品だが,私は未読未見だったのだ.(もっとも原作の方は,読了したという人は少ないという噂もある)
パッケージによれば
《中世のイタリアの修道院で巻き起こる謎の連続殺人事件…
   クリスチャン・スレーター&ショーン・コネリー主演!》
である.鑑賞意欲をそそるではないか.

 さて酒と肴を用意して鑑賞を始めたのはいいが,仕事がらみの電話がかかってきたりトイレ休憩とか,あるいは次第に酔ってきてポーズをかけたまま寝てしまった.
 中断できるのがDVDのいいところではあるのだが,何となく慌ただしくしているうちに正月となり,駅伝中継を見ながら酒呑んで酔っぱらって寝込んでを繰り返して三が日が過ぎた.そして気が殺がれたというのか,今もディスクはトレイに入ったままである.

 映画館ならそうはいかない.酒はないし,もちろん携帯電話はオフにする.トイレだって我慢して最後まで観るんだけどなあ.

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真冬

 今朝,ニッポン放送の『上柳昌彦のお早うGoodDay!』を聴いていたら,お天気キャスターが「今週は真冬並の寒さが続くでしょう」と言った.上柳昌彦はなにもツッコまなかったが,いま真冬なんだけど.

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2008年1月13日 (日)

がっかり買い物

 週刊文春で椎名誠が三遊亭円丈の『悲しみは埼玉に向けて』がとてもいいと書いていた.これはCD『三遊亭円丈 落語コレクション 1st』に収録されているので,楽天の店に注文してみた.
 それが昨日届いたので聴いてみたのだが,一言でいえば昔の林家三平の漫談みたいなもので,短いギャグを延々と繋げていくというだけのもの.笑えるギャグもあるが,客がまったく笑わず完全にすべっているギャグもあり,また滑舌が悪いのとは違うけれど,言い間違いも気になる.つまりは買って損したとがっかり.二度聴く気にはならない.
 活字メディアで円丈を激賞する人を時折見かけるが,私には合わないようだ.

 その三平だが,最近は「昭和の爆笑王」などと形容される.私はどうもこれに違和感を覚える.そんなに三平っておもしろかったか?
 いや確かに笑えたことは笑えたのだが,いわば瞬間芸みたいなものだったから,今となってはどんな話だったのかを私は全然記憶していない.それに比べると同時代の四代目痴楽はおもしろかったなあ.

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2008年1月12日 (土)

本来,なまはげは

 今日の新聞報道で各紙が一斉にとりあげたのは,秋田のなまはげが女風呂に乱入したというニュースである.
 秋田県男鹿市の男鹿温泉郷にある旅館で昨年大晦日,温泉郷周辺の町内会の男性五人がなまはげに扮し,午後八時半過ぎに旅館ロビーで舞を披露した.その五人のうちの酒に酔った一人がロビーを抜け出し,大浴場の女風呂に入り込んで女性客数人の体にさわったというふらちな事件だ.

 全国紙三紙にある関係者のコメントはこうである.

朝日《同温泉郷の別の施設の責任者は「暴れるのがなまはげ本来の姿だが、女風呂に入るなんて考えられない」話していた》
毎日《山本次夫・同組合長は「言語道断の行為」とコメント。なまはげゆかりの真山神社の武内信彦宮司は「モラルが欠けている」と苦り切っていた》
讀賣《同組合は「これまでなまはげが浴室に入り込んだことは無かった。誠に申し訳ないことをした」と話している》

 讀賣の《これまでなまはげが浴室に入り込んだことは無かった》がとてもいい.女風呂乱入はこれまでにもあったが,なまはげは初めてだ,というニュアンスである.いままで何が婦人大浴場に乱入したのだ.竿灯か.隣県からねぶたもラッセラ~と応援乱入して東北三大乱入風呂みたいな.それなら私も観てみたいものだ.こらこら.
 毎日新聞の記事,真山神社の宮司・武内さん《モラルが欠けている》もあさっての方向を向いていてなかなか.モラルなんて高尚な問題じゃなく,おばかの酔っぱらいの話だと思うぞ.
 朝日新聞《暴れるのがなまはげ本来の姿だが、女風呂に入るなんて考えられない》は爆笑.女風呂に乱入したのは,なまはげじゃなくて酔っぱらいなんだから.

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私はヒラリーの夫です

 出勤前にニッポン放送の『小倉淳の早起きGoodDay!』(だったと思う)を聴いていたら,アメリカ大統領選挙に関するニュースのついでに,森元総理が沖縄サミットの時に,クリントン大統領に“Who are you?”と挨拶したという笑い話のことが放送された.
 その笑い話についてはウェブ上に種々に脚色されたものがたくさん書かれていて,例えばネット質問掲示板『YAHOO!知恵袋』にこんなのが回答として掲載されている.

 これが質問の「森総理大臣がアメリカのクリントンにフーアーユー?って言った話って、伝説なんですか?」に対するベストアンサーなのだそうだが,回答中のクリントンの“I'M A HUSBAND OF HILLARY CLINTON”ってヘンである.“THE”じゃないのか.

 ま,それはともかく,検索してみると,これは捏造だとする資料が2ちゃんねるに一つだけあった.このスレッドの中の「23 名前: これは別にスレ立てるかなあ・・・。 投稿日: 2000/11/24(金) 06:31」である.

 ではあるが,捏造説はこれ一つしか見つからなかったので,流布している笑い話の真偽は不明である.どなたかご存知ないか.

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たぬき君秘話

 勤務先で私の周りの人間達は,よく昼休みに讀賣新聞社のサイトで『発言小町』という読者掲示板を読んでいる.これがなかなか面白いのだ.

 先日「大人になるまで誤解していたことはありますか?」というスレッドを流し読みしていたら,ある女性(この掲示板は主に女性が書き込む)が「たんたんたぬきの****は~」の****をずっとたぬき君の名前だと思っていたと書いていた.人前で思いっきり歌ってしまったことがあるそうで,そりゃ恥ずかしいよね~と爆笑した.「風もないのにぶ~らぶらあ」は,そのたぬき君が木の枝にぶら下がっている情景だとのことである.そういわれりゃそうだなあ.かわいい感じだ.

 いうまでもなく,このたぬきの歌は『煙草屋の娘』の替え歌である.元歌を作った人とか歌手を忘れてしまったのでネットで検索したら,作詞・薗ひさし,作曲・鈴木静一,オリジナルの歌手は岸井明と平井英子だそうだ.
 Wikipedia その他によると平井英子は中山晋平門下の童謡歌手としてデビューしたが,昭和9年に一時引退.その後1936年(昭和11年)に再デビューし,翌年には喜劇俳優の岸井明とのデュエット『煙草屋の娘』の大ヒツトを飛ばしたが,前出の作曲家・鈴木静一と結婚して歌手活動を引退したとある.

 元歌が日中戦争開始と同じ年(蘆溝橋事件が1937年)の流行歌だから,メロディを聞けば大抵の若い人は『煙草屋の娘』ではなく「たんたんたぬきの」を思い出すに違いない.

 その辺りの事情は終戦直後でも一緒だったらしい.NHKの「のど自慢」の司会をしていたアナウンサー氏が書いたエッセイに次のような古い話がある.
 余談だが,この「のど自慢」のルール,私が記憶している限りでは出場者が各自の持ち歌を披露する.しかし,予選会かも知れぬが,課題曲を歌う場合もあったらしい.
 さてその課題曲が『煙草屋の娘』だった時のことである.ステージに妙齢の御婦人が登場した.司会が「はい,どうぞっ」と言うや,婦人は花のかんばせを赤らめつつ「たんたんたぬきの****は~」と歌い始めた.
 慌てたのは司会者である.「お,奥様っ,それは替え歌ですっ」と歌唱中断させた.そしてバンドが改めてイントロを演奏すると,件の婦人は,今度は「きんきんきつねの****は~」と歌ったという.私が想像するに,おそらくは鐘一つの不合格だったと思われる.合格してどうする.

 この逸話は,書物ではなく,たぶん新聞で読んだと思う.何年のことであったか,司会者が誰であったかなどを知りたいのだが,ネットで調べても分からない.ご存知の人に教えを請いたいと思っている.

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2008年1月 9日 (水)

我も親なれば

 福岡市で2006年8月25日,元福岡市職員・今林大被告が,福岡市東区の「海の中道大橋」で乗用車を時速 100キロで飲酒運転し,家族連れでRV車に乗っていた大上哲央さんに追突して海に転落させ,長男の紘彬ちゃん,次男の倫彬ちゃん,長女の紗彬ちゃんを水死させた事故の判決で,福岡地裁は危険運転致死傷罪の成立を否定して業務上過失致死傷罪を適用し,懲役7年6ヶ月を言い渡した.
 同地裁川口裁判長は「一生かけて罪を償ってほしい」と被告を説諭したというが,新聞によれば今林被告は特に何の反応も示さなかったらしい.さもありなん.子供達の命を見殺しにした男だ.いずれ減刑されて数年後にはしゃあしゃあと獄舎からもどってくるだろう.そう考えると,この世の理不尽に腑が煮えくりかえる思いがする.

 この事件のあとも飲酒運転をする輩があとを断たないのはメディアが報道する通りだ.そのような鬼畜共は,この判決に我が意を得て,例えば人をはねたら生死を確かめて救助するヒマがあったら逃げて逃げまくり,捕まる前に呼気アルコール濃度を下げようと思うだろう.すなわちこの判決は飲酒運転ひき逃げを勧めるものである.

 おそらく福岡地裁は苦慮しつつも,法解釈としてはやむを得ないと判断したのだろう.しかし,ならば法に欠陥がある.立法府各政党のコメントが聞きたい.

 今朝の讀賣新聞コラム『編集手帳』が,土屋文明の一首,

  一ついのち億のいのちに代るとも涙はながる我も親なれば

を引いて《三つの貴い命が犠牲となって「飲酒運転、許すまじ」の空気が生まれ、おかげで救われた命もあっただろう。とはいえ、あどけない遺影を見るたびに輪郭がぼやける。我も親なれば。》と書いていた.私も親なれば,眼にしみるものを禁じ得ない.

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転んでから杖

 1年以上前,部屋の中のLANにファイルサーバを立てることにして,Logitec の LHD-LAN250G というネットワークHDDを購入した.たしか3万円くらいしたと思う.
 ファイルサーバとはいうものの,実際にはファイルは各PCのローカルフォルダにあり,これを LHD-LAN250G にコピーしてバックアップに使っていたのである.
 ところが,それが昨年末に不調をきたした.数度,LANの中から見えなくなったのだ.セットアップをやり直すと回復はするのだが,どうも気持ちが悪い.不吉だ.

 年が明けて元旦に藤沢駅北口のビックカメラに出かけた.やはり秋葉の店に比べると品揃えが随分と見劣りするが,I-O DATA の LANDISK Home てのがお安くでていたので,これを買った.

 さて帰宅して各マシンを立ち上げたところ,またまた LHD-LAN250G が見えなくなっていた.それで再びセットアップをやり直したら,LANに接続はされたが中身がきれいさっぱりなくなっていた.書き込みもできないようだった.

 PCのHDDよりも先にバックアップHDDが死んでどーする.(泣)

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2008年1月 6日 (日)

正月や今年も来るぞ大晦日

 今年も早,残すところ360日足らずとなった.まことに月日は百代の過客にして袖振り合うも多生の縁,人生自転車操業であるなあ.

 というわけでブログを開設した.文句あるか.ありません.そうですか.

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