2021年10月20日 (水)

恥知らずセブン

 開いた口がふさがらぬとはこのことだ.
 秋篠宮眞子さんが体調を崩すに至るまで,小室圭さんとの結婚について誹謗中傷の限りを尽くしてきた女性セブンが,突如として反皇室の旗を降ろした.
 女性セブン2021年10月28日号《眞子さまご結婚「先の生活をご自身の意思で決められた」ことの意味》[掲載日 2021年10月20日 07:05] から引用する.
 
この人しかいない――あなたのその選択が正しくても、たとえ間違っていたとしてもあなたの人生の主人公はあなたしかいないことは、間違いのない真実なのだ。
 
 女性セブンは,眞子さんを,あの恋に生きた歌人柳原白蓮に喩えて,上のように書いたのである.
 つい昨日まで,小室さんが米国に携帯した避妊具がどうのこうのと書いていた連中の筆になるものとは思えぬ.
 昨日の記事で私は,生真面目な高橋真麻さんが,悪辣なメディアやテレビに出るコメント芸人たちの豹変のために,騒動の前線に置いて行かれることの懸念を書いた.それはその通りになった.
 それにしても,こう鮮やかに転進されると,お見事とほめたくなる.

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真麻さんに自重をのぞむ

 ネット記事では,高橋真麻さんを「フリー・アナウンサー」と紹介するが,確か彼女はフリーになってからアナウンサーの仕事はないのではなかろうか.
 バラエティの司会 (テレ東) の他は,専らコメンテーターとして活躍してきた.
 視聴者から見た彼女の印象は,やはり「育ちのよいお嬢様」である.彼女のコメントは良識的で中庸であり,下品な意見は言わない.私は彼女のファンである.
 と思っていたのに,なぜか秋篠宮眞子内親王と小室圭さんのことになると,事の発端から今に至るまで真麻さんは攻撃的である.変調をきたしている.
 例えばスポニチ《高橋真麻 眞子さまと小室さんの結婚に疑問だらけ「車は誰が手配したのか SPの料金は税金なのか」》[掲載日 2021年10月18 15:08] では次のように当事者二人を非難した.ほとんど逆上である.
 
フリーアナウンサーの高橋真麻(40)が18日、フジテレビ系「バイキングMORE」(月~金曜前11・55)に生出演。秋篠宮家の長女眞子さま(29)と小室圭さん(30)の結婚について言及し、疑問に思っていることを明かした。
 高橋は、結婚までのスケジュールに触れ「眞子さまが1人であいさつに行くとか、全ての儀式を全部すっ飛ばすって、ありえないなって私は思っていて。なんで全部の儀式がなくなるのか、その理由は誰にあるのか、どうして眞子さまが1人であいさつに行くのか、小室さんは何で連れて行けないのか。やっぱりみんな知りたいと思う」と疑問が絶えない様子。「きょう乗ってる車は誰が手配したのかとか、SPの料金は税金なのかそうじゃないのか、自腹なのかどうか。知りたいことはたくさんあります」と話した。
 
 しかしその翌日の日本テレビ《スッキリ》ではややトーンダウンした.(スポニチ《加藤浩次 ロン毛で帰国、日本でヘアカットの小室圭さんに「全然いいじゃない?ニューヨークで…」》[掲載日 2021年10月19日 09:20])
 眞子さんと小室圭さんの件については比較的穏やかな態度を取ってきたMCの加藤に強く逆らうわけにはいかなかったのだろう.
 
フリーアナウンサーの高橋真麻(40)が「1番最初の会見の時は、ほぼみなさんが『よかったね眞子さま。素敵な方を見つけられて』って言ってたのに」と切り出し、「私はネットの意見とかは別にそんな気にする必要はないと思うんですけど、結構まだ多くの方が反対というか賛成していないっていう現状は悲しいなっていうことです」と私見を述べた。
 
 秋篠宮眞子さんと小室圭さんの結婚について,批判の域を遥かに超える誹謗中傷を行ってきたのは言うまでもなく女性雑誌三誌 (週刊女性セブン,週刊女性,週刊女性自身) で,その後ろを虎視眈々抜け目なく,漁夫の利を得んとして週刊文春が追っているという形だ.
 この布陣,高齢者には既視感があろう.かつて週刊誌が美智子上皇后を叩きのめしたときの体制である.雅子皇后のバッシングにおいても同様で,週刊文春の破壊力は凄まじく,何度も敢えて宮内庁が文春に事実無根の捏造であると抗議せざるを得なかったことは世人の記憶にある.(例:「週刊文春」(平成28年1月21日号)の記事について (2))
 それでも文藝春秋社の場合は,あまりやり過ぎると他の事業に支障があるので,女性誌の後ろをコソコソとついているだけであるが,女性誌には遠慮会釈というものがない.恥もない.
 高橋真麻さんは御存知ないのかも知れぬが,昭和以来,女性誌三誌が先頭に立って開拓構築してきた反皇室ワールドは,もうトンデモないレベルに到達している.
 コラムニストの青木るえかさんが,皇室バッシングの一方の旗頭である週刊文春 (2021年10月21日号) で次のように書いている.(週刊文春は,長文の皇室バッシング記事を載せる時は同時に短い皇室擁護コラムも掲載する.これを「バランスを取る」といい,こうして中立を装うのが週刊誌の定法である)
 
ネットの「眞子さま問題」はわりととんでもないところに到達していて、小室さんのイジメ問題やお母さんの借金問題などすでに小ネタ。小室さんの米国留学も、NYの弁護士事務所就職も、すべて脱法の裏口でありそこには皇室の闇資金が動いており、眞子さまのPTSDは「詐病」、さらに「秋篠宮の実父は誰か」だって(何を言ってるのかわかってるのか)。こんなネットの阿片窟みたいなのは現実世界に出てこれないだろうと思ってたら、行きつけの居酒屋の大将が「実は……」と小室関係陰謀論を説き出したから暗い気持ちに陥った。
 
秋篠宮の実父は誰か》は,昭和三十年代に美智子上皇后を攻撃するために某雑誌が吹きまくったデマである.それが蒸し返されている.
 その変奏曲で,今回は《眞子さまの実父は誰か》がネットに登場している.反皇室の公然部隊である女性週刊誌は「眞子さんと小室圭さんの結婚の裏でうごめく反社の影」なんてことを「皇室関係者」「宮内庁関係者」「秋篠宮家関係者」「警察関係者」「皇室ジャーナリスト」を総動員した「取材」を基に書きまくっており,裏部隊はやはり「皇室関係者」……「皇室ジャーナリスト」を「取材」して「実父は誰か」を書いている.日本の皇室関係ライターたちは正気を失っているのである.
 正気を失い嘘がエスカレートした末期症状の「反社」と「実父は誰か」が出てきたら,もう話はおしまいだ.
 テレビで仕事をしているタレントたちは,これ以上この件に関わっていたら自分のタレント生命が危うくなる.
 いち早く店仕舞いに掛かったのが橋下徹である.さすが嗅覚が鋭敏だ.
 しかし橋下が唐突に態度を変えたので,豹変ぶりを百田尚樹に嘲笑された.すると橋本は逆切れして「お前だって……」と無関係な話を持ち出して「反論」した.まるでケンカに負けた子供が「だってだって,お前のかーちゃんはデベソじゃないかーっ」と言うのに似た情けない有様であった.
 次に三浦瑠麗と山口真由が,わざわざ対談をして,所詮は他人の結婚話だからどうでもいい,と戦場から撤退した.
 テレビの情報番組MCでは,一貫して結婚反対の態度だった宮根誠司がテレビ番組中で攻撃の矛を収める姿勢に転じた.(スポニチ《宮根誠司 結婚を控えた眞子さま「異例の結婚と言われて…ここまで来たら日本国民は汲むしかない」》[掲載日 2021年10月19日 14:49])
 
宮根は「ニューヨークに小室圭さんが留学されて3年が経って、コロナ禍で会うこともなかなかままならない中でもやはり、決意は変わらず、それから異例の結婚と言われて、一連の儀式を行わないけども結婚したいという眞子さまの強い思いというのは、もうここまで来たら日本国民は(その思いを)汲(く)むしかない」と自身の受け止めを述べた。
 
 さあ,みんなが潮が引くように「お幸せにー」と言いつつ知らんぷりを始めた今,高橋真麻さんは,一人前線に取り残される危険にさらされている.
 もうこれ以上,頑なに反小室圭を言い続けるのはやめましょう,潮時ですと彼女に言いたい.
 
[追記]
 結局,最初から最後まで眞子さんを擁護する姿勢で一貫したのは,右派中の右派である小林よしのりだった.私は小林を見直した.

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2021年10月19日 (火)

日本から撤退するって

 昨日,エディー・バウアーが日本から完全撤退するというニュースが伝えられた.
 実店舗もオンライン店も,すべてなくなる.
 エディー・バウアーは,おっさんや爺さんが着ても違和感のないただ一つの,アメリカン・テイストのブランドだった.
 逆に言うと,そこらの若造が着る服ではなかった.これが撤退の理由かも知れない.
 ブランド・イメージの再構築をするようだ.
 
 テレビ局のレポーターが,たぶん新宿の旗艦点の近くでインタビューしていたが,その男性は,自分の持ってる服は全部エディー・バウアーだ,これからどんなブランドにすりゃいいのか,と困惑していた.
 私も困惑している.
 ランズエンド (LANDS' END) とかエルエルビーン (L.L.Bean) の服も購入したことはあるが,生地の質も縫製の確かさも,エディー・バウアーとは比べ物にならない.これらはチープ感はあって,しかも価格帯はエディー・バウアーと同じだ.
 とはいうものの,もはや私は現役の会社員ではないから,新しい服を買う必要もあまりないのではある.
 だからこれが最後の買い物ということで,今年の冬のさなかに郷里で行われる法事用に,スーツの上に着るコートを一つ (体形変化のため w) と,普段着のブルゾンを一着注文した.
 オンライン店は混雑しているが,繋がらないほどではなかった.
 さよならエディー・バウアー.世話になりました.
 

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2021年10月18日 (月)

ジャスティス・リーグで暇つぶし

 ORICON NEWS《『ゴーストバスターズ』新作映画、2・4公開 あのテーマ曲が流れる最新予告解禁》[掲載日 2021年10月18日 23:17] から引用する.
 
予告映像の後半では、ついにあの『ゴーストバスターズ』のテーマ曲が登場。祖父がかつてニューヨークを救ったゴーストバスターズの一員だったことを知ったフィービーは、<ECTO-1(エクトワン)>に乗り込み、ゴースト捕獲装置<プロトンパック>を手にゴーストたちに立ち向かっていく。世代を超えた戦いは、一人の少女に託された
 
 ゴーストに立ち向かう一人の少女.なんかよさげな印象ですな.
 来年の二月というと,コロナ第六波が沈静化した頃か.
 
 巣ごもり需要がどうのこうのとテレビの番組でコメントする人がいるが,話は酒と食い物のことばっかりだ.
 東京都と神奈川県を除く関東諸県の魅力度が全国最低レベルだとかつまらぬことを言っていないで,配信映画のランキングとか他にやることはあるだろうに.
 コロナ禍後に再発見された書籍や作家の話なども,おもしろいと思うが.
 
 私の最近の巣ごもりは,アメコミ映画だ.
 これまでには劇場で『ワンダー・ウーマン』しか観たことがなかったので,この映画の一連作品である『マン・オブ・スティール』『バットマンvsスーパーマン』『ジャスティス・リーグ』『ワンダーウーマン 1984』のBDを買ってみた.一日一作ずつの鑑賞である.

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2021年10月17日 (日)

天皇制の後続

 スポーツニッポン《浜田敬子氏 眞子さまと小室圭さんに対する報道に「私たちが天皇制とか後続の存続を望むのであれば…」》[掲載日 2021年10月17日 09:05] を読んで感心した.
 感心したのは,下の引用部分の,文字を赤く強調した箇所である.
  
皇族の数がこれだけ減って、公務の担い手が減っているということも非常に問題になっている中で、私たちが天皇制とか後続の存続を望むのであれば、今きちんと考えていかないといけないのではないかと思います」と私見を述べた。
 
20211017a
 リンク切れに備えてスクリーン・ショットも上に示した.
 
 浜田敬子氏は皇族と書いたつもりだろうが,「(天皇制の) 後続」は皇位継承者のことを連想させるから,当該箇所は「天皇制とか皇位継承者の存続を望むのであれば」との意味にとれる.
 なかなかよくできた誤変換だと思う.
 
 ちなみに「こういけいしょうしゃ」を変換したら最初に「好意軽症者」になり,ちょっと親切な感じになった.
 もう一度やったら「行為継承者」で,これはストーカーっぽいと思ったのだが,三度目の変換から「皇位継承者」になってしまった.残念だ.

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2021年10月16日 (土)

屏風道士

 夢枕獏『陰陽師 蛍火ノ巻』(文藝春秋刊,2014年11月) の巻末「あとがき」に作者は次のように書いている.
 
晴明と博雅の物語を書き続けて、そろそろ三〇年近くになる。
 いやいやなんとも、はるばると時が過ぎてしまったものだ。
 
 『蛍火ノ巻』刊行時には読者の方も,読み続けてそろそろ三十年近くになったわけで,はるばると,は同感である.
 これほど長きにわたり書き続けられたせいか,登場人物の晴明も博雅も道満も歳をとらぬが,物語の醸し出す雰囲気は初期作品よりもしみじみとしたものになってきた.
 この『蛍火ノ巻』に収められた「屏風道士」はその一つ.
 この物語の中で,「長く生きるということは,それだけの老いという歳月が身体に降り積もっていくことだ」と,三百年以上も生きた道士が述懐する.
 私は道士のように苦しい修行をしたわけではないが,それでも同じように五十年,六十年という歳月が,かつての少年の身に降り積もった.
 お前は無駄に長生きしたと云われても返す言葉はないが,しかしもう少し,『陰陽師』の最終話を読むまでは生きていたいものだ.

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茶葉

 先日再放送されたテレビ朝日《科捜研の女19 第13話「お茶の達人」》の話から始める.
 第13話の冒頭,事件の現場に到着した科捜研所員たちは,殺害された被害者の着衣に茶葉が付着しているのを発見した.
 事件の検討会議で所員の宇佐美裕也は「お茶の専門家は茶葉と書いて『ちゃよう』と読みます」と発言したのだが,所長の日野和正が「悪いけど『ちゃば』でお願い」と遮り,仕方なく宇佐美は「ああ,わかりました」と答えて,これ以後止むを得ず茶葉を「ちゃば」と発音することにした.
 
 言葉の誤読,誤用は,無教養な者が始める.
 しかるに「言葉は変化するものだ」と強弁して,自分の無知無教養を正さぬ日本人のなんと多いことか.(森田美由紀さん風)
 なるほど日本語は,意味も発音も変化が激しい.そのせいか,発音が間違っていても日本人の間では通じてしまうので,言語としてタチが悪い.
 これに対して英語は発音がかなり厳格で,英語ネイティブ・スピーカーの発音と少しでも異なると,全く理解してもらえぬばかりか,場合によってはトラブルになることもある.
 以下は,私と私の知人が,ユナイテッドだったかアメリカンだったか忘れたが,米国航空会社のハワイ行に搭乗した時の話.
 食事の時間になり,CAさんがワゴンを押しながら通路を進んできて「ビーフにしますか,それともチキン?」と希望を訊ねた.
 そこで知人は「ビーフ」と答えたのだが,CAさんはにっこり微笑んで,彼にビールをサーブしてくれた.彼が何いってんのかわからないが,「ビ」は聞き取れたのだろう.
 食事をもらえないと思った彼が慌てて「ノーノー,ビーフ,ビーフっ!」と言うと,困惑したCAさんはコップにコーラを注いで彼に渡した.
 彼が怒りつつ「コーラちがう!ビーフ,ビーフっ!」と声を荒らげると,CAさんは悲しそうな顔で彼にスープをくれた.
 これは実話である.私は彼の隣のシートにいた.
 
 かつて食品会社の研究員であった私は,昭和五十年代の初めに,茶の成分研究で有名な静岡大学農学部の故伊奈和夫先生の研究室に三年間の国内留学をしていた.
 研究テーマは香気成分の機器分析であった.
 当時,茶の生産から流通販売に至る業界,および茶の研究者と技術者は「茶葉」を「ちゃよう」と発音していたし,《科捜研の女》で宇佐美裕也が述べたように今でも専門家は「ちゃよう」と言うが,現在は一般に「ちゃば」という誤読が圧倒的に優勢になっている.
 今は高齢者となった食品研究者として情けない思いがする.
 日本語の誤読は,誰が最初に言い出したか不明なことも多いが,茶葉を「ちゃば」と読む誤りはサントリーが始めた.
 サントリーは,ウーロン茶のテレビCМで「ちゃば」を毎日連呼し,それがために国民は茶葉を「ちゃば」と読むようになってしまったのである.
 それがいつのことだったかも明確で,私が国内留学を終了した1981年のことだったのでよく記憶している.
 これについてはサントリーの「お客様センター」のQ&Aに以下のように書かれている.
 
Q 容器入りのお茶はいつから発売されましたか?
A 容器入りのお茶は、サントリーでは、1981年から発売されました。
  ウーロン茶の190g缶を発売したのが最初です。

 
 リンク切れに備えて念のためにスクリーン・ショットも示しておく.
 
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 無知無教養な会社でもテレビ宣伝するカネさえあれば,日本語を変えてしまうことなんか容易なのだということの見本である.

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2021年10月15日 (金)

ギョエテとは俺のことかとゲーテいい

 RBB TODAY というメディアに,みちょぱの記事があった.(RBB TODAY《みちょば、群馬県知事の「法的措置」の熱弁に「群馬の好感度上がるのでは?」》[掲載日 2021年10月15日 07:00])
 訂正やリンク切れに備えて,見出し部分のスクリーン・ショット (見出しの一部) を掲げておこう.
 
20211015a
 
 私は,年甲斐もないと言われるだろうが,みちょぱのファンだ.
 だから,みちょぱを「みちょば」と書くやつは嫌いだ.

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茂木氏のこの能天気ぶりは ニュースを見ていないからだろう

 スポーツ報知《茂木健一郎氏、京大の霊長類研究所再編の方針に「日本と世界の学問を支えることを心から望んでやみません」》[掲載日 2021年10月15日 13:21] から引用する.
 
脳科学者の茂木健一郎氏が15日、自身のツイッターを更新。京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の研究費不正問題を受け、大学側が今月中にも同研究所の再編を決定する方向で調整していることを憂慮した。
 
京都大学霊長類研究所は、数々の世界的な業績をあげてきた素晴らしい研究所で、日本の霊長類学は、猿の個体識別に基づく研究を世界で初めて導入するなど、ユニークな成果を出してきています。この伝統ある学術機関が、今後も発展し、日本と世界の学問を支えることを心から望んでやみません。
 
 上の引用文は記事の地の部分であるが,下は茂木氏のツイッターから引用した.
 京大の霊長類研究所が事実上解体されるに至ったのは,直接には研究費不正問題が発覚したことが理由である.
 この研究費不正問題は,処分された教授らの研究設備設計に関する無能 (←業者に丸投げした) と,その無能を隠蔽するために行われた会計不正処理 (←長年にわたる癒着) が主な内容であり,当該教授らが私腹を肥やしたわけではない.
 
 資料:調査委員会報告《霊長類研究所における不正経理に関する調査結果について
 
 私見だが,それだけなら研究所解体以外に改革の方法はあったのではないかと思われるが,同時に論文捏造事件が発生したことが致命的だったのではないか.
 
 資料:NHK NEWS WEB《京大 霊長類研究所元教授の4論文データねつ造認定 撤回勧告》[掲載日 2021年10月15日 19:49]
 
 茂木氏は,論文の捏造が行われるような研究所が《今後も発展し、日本と世界の学問を支えることを心から望んでやみません》と書いたが,一体どういう了見か.
 論文を捏造するような教授が,日本と世界の学問を支えられるわけがないではないか.
 茂木氏は,まずこの論文不正に対する見解を明らかにしてから,霊長類研究所の発展を祈るがよい.話はそれからだ.

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2021年10月14日 (木)

わが友にあらず

 捨て猫を拾った女性が,一旦は保護してみたのだが里親が見つかるまでの保護はできないと諦め,子猫を入れたダンボール箱を動物愛護団体の施設の前に,事情を書いた手紙を付けてまた捨ててしまったという出来事があった.
 テレ朝news《一度保護した上で…子ネコ捨てた女に「無責任」の声》[掲載日 2021年10月14日 12:07] から引用する.
 
NPO法人動物愛護団体LYSTA・鈴木理絵代表理事:「最後の最後までというか、自分で何とかして命をつなごうという覚悟がないんだったら、保護するべきではないのではないかと思う。無責任以外の何物でもない」
 
 この動物愛護団体の鈴木理事という人は,「猫を飼うなら最後を看取る覚悟を持って飼うべきだ」ということと,捨て猫の緊急保護を一緒くたにしている.
 施設前の防犯カメラに映っていた女性がどんな状況で子猫を拾い,そしてどんな事情があってまた捨てたか,どんな気持ちで愛護団体の施設前に持ってきたか,そうせざるを得なかったときに彼女の心は傷つきはしなかったか,鈴木理事はそういうことを一切考えることなく,その女性を「無責任以外の何物でもない」と,一刀のもとに断罪している.
 例えばの話,子猫を発見したままにしておけば,周辺にたむろしていたカラスに殺されてしまうような状況だったとしたらどうする.
 それでも一時的に子猫を拾ってはいけないのか.
 鈴木理事は,心優しいだけの者は子猫をかばうな,見殺しにせよと言っている.「子猫を保護することが許されるのは,我々のような強い人間だけである」と言っているのだ.
 それは,動物愛護団体の人たちにとって正論なのかもしれないが,しかし正論を振りかざして他者を断罪する鈴木理事は,わが友ではない.
 件の女性に向けて「また捨ててしまうのではなく,こういう時はこうして欲しい,こうする方法がある」などというメッセージを心優しく発することがなぜできぬ.ただ強いだけの者は,わが友にあらず.
 猫をめぐって地域住民とトラブルを起こす愛護団体の話を聞く.彼らは猫には優しいが,人には攻撃的だ.

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