2021年7月30日 (金)

Amzon

 私のスマホにアマゾンから,支払い方法がどうのこうのというメール (+メッセージ) が入った.
 しかしよく読むと発信者は,“Amzon”だった.あぶねぇあぶねぇ.w
 昔,友人がアディダスのスポーツバッグを買って級友たちにみせびらかしたのだが,そのバッグには大きく“adidos”というロゴがプリントされていたのを思い出した.

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2021年7月28日 (水)

アル中社会

 朝日新聞DIGITAL《「五輪なのに我慢無理」 感染者最多更新で東京の街は》[掲載日 2021年7月28 7:00] から一部を下に引用する.
 
渋谷区に住む男性会社員(33)も「いつかこうなると思っていた。『頑張っても感染者数は減らない』と、みんな諦めているんじゃないか」と話した。
 時短営業となってから、多くの飲食店は午後7時~8時の時間帯、夕食にありつこうとするサラリーマンで満席だという。「宣言も4回目。みんな慣れてきている。これ以上の我慢はできないと思う」。
 
 なぜ朝日新聞社 (だけではないが) はここまで巧妙な嘘をついてまで飲み屋を擁護するのか.
 
 文中の会社員が言う《『頑張っても感染者数は減らない』と、みんな諦めているんじゃないか》は間違いだ.
 事実を書けば,「日本の社会を守るために多くの人々が頑張っても,そんなことより酒を飲むことしか能のない馬鹿野郎どもと,そいつらが払う飲み代で生きている飲み屋のせいで,感染者数は減らないと,みんな諦めているんじゃないか」である.
 東京都の新規感染者数が三千人を超えて過去最多となっても,東京の盛り場では相変わらず馬鹿野郎どもが飲み会をやっている.
 飲み屋の店主たちは,ありがたがってホクホク顔だ.
 こいつらは,実は自分が無症状感染者 (スプレッダー) であり,自分が感染拡大に一役買っているかも知れないという想像は全くできないのである.
 頭が馬鹿だから想像力がないのだ.
 馬鹿にも色々あるが,酒ばかり飲んで世間に迷惑をかける馬鹿が最低の馬鹿である.
 大雑把な喩え話だが,この社会を支えているのは,全体の二割の人々である.
 残りの六割は,この二割の人がいないと何もできない人たちだ.
 余った二割は,ロクデナシである.
 ロクデナシは仕事が嫌いで,仕事をするのに必要な気力体力を養うためのきちんとした食事よりも,思考力をマヒさせる酒が大好きで,暗くなれば街に繰り出し,《多くの飲食店は午後7時~8時の時間帯、夕食にありつこうとするサラリーマンで満席》にする.
 ここで嘘吐きの朝日新聞は《飲食店》と書いているが,馬鹿野郎どもが集うのは,実は飲食店ではなく,まともな食事とは無縁の単なる酒場なのである.
 さらに朝日新聞は《夕食にありつこうとするサラリーマン》と書いているが,やるべき仕事そっちのけで飲み屋に殺到する会社員たちが「ありつこうと」しているのは夕食ではない.酒だ.朝日新聞は,酒を食事だと言い張っているが,粉飾もいい加減にせい.
 日本の行政システムは,感染症流行を前提としていない.
 感染症病原体が,主として呼吸器を経由して感染する新型コロナウイルスのような病原体であるか,あるいは経口感染する食中毒等の病原体であるかが,流行防止対策を立てる上で施策が異なってくるのだが,幾つかの法律は,食事を提供する営業と,酒を提供する営業を区別していない.
 そのため行政が「飲食店」という漠然かつ大雑把な概念で対策を講じてきたために,現状が生じたのである.
 ようやく最近になって,感染流行地の自治体知事は,食事ではなく,飲酒を禁じることの大切さを認識して,大雑把な区分の「飲食店」に「酒の提供の停止」を要請してきているが,これでは生ぬるい.
 もっと明確に,「食事のみを提供する」営業には時短を解除し,料飲店 (つまり飲み屋,酒場だ) には営業停止を命じるメリハリが必要だ.これには食品衛生法と風営法が使える.
 食事を提供する営業は国民生活に必須だが,料飲店 (飲み屋) は異なる.平時には存在してもいいが,感染症流行時には,国民の健康を害する無用有害の生業なのである.
 いわゆる「飲食店」のうち,主として酒の提供を利益源としている経営者たちが「酒の提供停止要請」に対して「おれたちに死ねというのか」などと言う.だが国も自治体も,彼らに死ねとは言っていない.店をたたんでくれと言うと,これは職業選択の自由を制限することになるから,そうは言わない.そうではなくて,飲み屋の経営者たちが,もっと生産的で社会的な価値のある生業に転じてくれるのを暗黙に期待しているのである.
 
 栄養学はヒトの食事を研究する学問だが,飲酒はその研究対象ではない.
 飲酒は食事ではないからである.飲酒は医学が扱う依存症の一種だ.
 日本社会には,生まれて死ぬまで酒と無縁の人生をおくる人々がいる.いやむしろそのような人々が多数派だ.
 夜になると酒場に駆けつけ,仕事のことも自分の健康栄養のこともそっちのけで酒を呷る連中が日本の都市部には多いが,しかし国民全体からすればそれは一握りに過ぎない.
 そのような連中はアル中なのである.現時点で厚労省の使命は,短期的には現在のコロナ禍を凌ぐことだが,長期的施策としてアルコール依存症対策が必要だ.
 感染症専門家は,料飲店における会食が感染を拡大させていると見ているが,だとすれば根本的には,日本社会からアル中を根絶すれば,まず間違いなくコロナ禍は沈静化するはずだ.
 
 つい最近の知見によると,新型コロナウイルス感染症ワクチンの効果は,治験で得られている有効期間は半年だが,もっと短いかも知れないという.
 大暗愚宰相菅義偉はとにかくワクチンを打てばなんとかなると能天気に語っているが,政府の新型コロナ分科会尾身会長は懐疑的だ.
 新型コロナウイルスのデルタ株が非常に感染力が強いことと,ワクチンの効果が限定的 (有効期間が短い) であるために,国内の七割の人々がワクチン接種を受けても,集団免疫の獲得は困難だと,尾身会長は閉会審査中の国会で語った.欧米の現状は尾身会長のその見解を支持しているようだ.
 つまりワクチンが切り札にならない,ワクチンだけではコロナ禍を収束させることができないとすれば,私たちの生活そのものを新型コロナウイルス感染症に対して強いものに変えて行かねばならないのだ.
 すなわち社会変化に対応した新しい生活の構築だ.
 まず,会社員はもっと仕事をしようではないか.そして暗くなったら飲み屋に行くのではなく,まともな食事を摂るようにしよう.
 まともな食事に酒はそれほど必要ない.グラスビール一杯とかグラスワインが一杯あれば足りる.
 食事中にそれ以上飲むのはアル中だと自覚しよう.
 明日の仕事のために食事をきちんと摂った上で,酒を楽しみたいなら,自宅で静かに嗜もう.
 飲み屋で,上司や会社の悪口を肴に口から飛沫を飛ばして騒ぎ,酩酊して帰宅するという生活は,新型コロナウイルス感染症に対して極めて脆弱無防備である.この生活を変えねばならない.
 民間クリニックでコロナ禍の現場に向かい合っている大谷義夫氏 (東京池袋・大谷クリニック院長) はよく知られた医師だが,氏のクリニックにやってくる感染者からの聞き取り調査では,やはり会食が感染拡大の重要な原因だという.(7/30朝,NHKニュース)
 大谷医師は控えめに「会食」と述べたが,平たくあからさまに言えば,「飲み会」である.
 とすれば,日本における感染拡大の舞台は飲み屋だ.
 その観点からすれば,現在の日本の大都市の盛り場は異様だ.
 なんでこんなに酒場,居酒屋が東京には密集しているのか.
 東京の夜の街の有様は,地方都市の市民にはまことに理解しがたい.
 東京は,一日の新規感染者数が四千人に迫り,感染爆発前夜の様相を呈しつつある.しかるにテレビ局のインタビューに,居酒屋で酔っぱらった会社員が「二千人だろうが三千人だろうが,東京の人口にくらべればなんでもない.(酒を) 我慢なんかしてられない」と言った.
 享楽に滅びたソドムの街人を見るようだ.
 
 多くの国民は,コロナ禍を案じ,憂いている.この社会を危機に陥れているのは彼らではなく,全体の二割に過ぎないアル中の馬鹿者どもだ.
 都も府も,行政は料飲店の営業許可を厳格化して店舗数を強く抑制するとともに,それらの店の客であるアル中どもの撲滅に取り組まねがならない.
 飲酒は家庭で静かに行う,これが常在コロナ禍の時代の新しい生活だ.

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2021年7月26日 (月)

ワクチンを無駄にしても大丈夫な自治体って

 私は横浜市民だが,掛かり付けのクリニックが藤沢市なので,その医院でワクチンを接種してもらった.
 しかしそのクリニックは,政府から神奈川県へのワクチン供給が途絶えたため,現在は接種の予約受付を停止している.
 
 横浜市には知人がいるので,横浜市の状況を見てみた.
 すると,現在の接種進捗は,六十五歳以上の高齢者数約992千人のうち628千人が二回接種を完了したとのことである.
 進捗率は63%であるから,七月中に高齢者への接種を完了するという菅首相の大風呂敷は既に破綻している.
 横浜市民の一部に過ぎない高齢者層でこの状況だから,ワクチン接種を必要とする横浜市民の大部分は,ワクチン接種の目途すら立っていない勘定だ.
 現在,六十四歳以下の市民には,基礎疾患を有する市民を対象にした予約を受け付けているが,実際の接種が始まる時期は不明である.
 また基礎疾患のない人には,八月に接種券を送付するという.
 ただし接種券が市から届いても,接種の予約ができるかどうかは現在不明だ.
 
 ところで,ワクチン関係の報道で一つ不思議に私が思っていることがある.
 全国各地でワクチンの取り扱いの事故 (ディープ・フリーザーの電源プラグがコンセントから抜けていた等の理由で,品質劣化のために廃棄処分が行われた) が起きているわけだが,これらの事故を起こした自治体は,すべて「ストックから補填するので,接種計画に変更はない」とメディアに発表したことである.それらは比較的小さな地方都市なので,例えば市民千人分ものワクチンを廃棄したなんてのは,言語道断のことであるが,在庫があるから大丈夫だというのである.
 しかしその一方で,ワクチンが足りなくなって接種を中止した自治体が首都圏各地に発生している.
 おかしいじゃないか.
 ワクチン廃棄事故が発生しているのは,なぜか余剰在庫を持っている自治体だけなのである.
 こういう疑問を,テレビや新聞は持たないのだろうか.
  
 さて朝日新聞DIGITAL《コロナ禍の五輪「判断、自信あった」 首相、月刊誌に》[掲載日 2021年7月26日 22:37] は次のように報じた.
 
首相は、五輪大会で新型コロナウイルスが感染拡大するのではないかという懸念があることに対し、「ワクチン接種者数が極めて順調に増えていっているから、その懸念はあたらない」と強調。自治体などへのワクチン供給の遅れが指摘されていることには、「全ての方々に行き渡るようにきちんと確保しているので、心配には及ばない」と訴えた。
 
 現状,日本はワクチン確保に失敗し,各地で接種が停止に追い込まれていると各メディアが伝えているのだが,首相一人が「接種は順調」「全ての方々に行き渡るよう確保している」と能天気なことを語っている.
 この首相は,ニュースを見ないのだろう.それをいいことに,事実と異なることを首相の耳に入れているのは誰だ.


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2021年7月25日 (日)

神奈川県は大感染流行地帯だ

 神奈川新聞《新型コロナ】藤沢で新たに33人感染 半数が経路不明》[掲載日 2021年7月24日 17:53] から一部引用する.
 
新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県藤沢市は24日、10歳未満~80代の男女33人の感染が新たに確認されたと発表した。市内在住者が29人、市外が4人。軽症が31人、無症状2人。16人の感染経路が不明となっている。
 
 藤沢駅周辺は,私が食料品を購入するために週に二回ほど出かける.
 昨日,北口の通りで歩行者信号が青になるのを待っていると,対面に黒人男性と若い日本人女性の二人連れがいた.
 藤沢市はオリンピック会場があるせいだろうか.最近こういう二人連れを見かける.
 男性の方は全くマスクをしておらず,女性はアゴマスクだった.二人は信号待ちの間も何やら会話をしていた.
 たぶん男性がアンチマスクなので,女性はそれにならってアゴマスクにしているのだと思わせる光景だった.
 
 商店街に「油そば 東京油組総本店 藤沢組」という店が,コロナ禍の真っただ中の昨年十一月にオープンした.
 店構えは商店街の通りに面して全面素通しのガラス戸なので,歩道を歩く人の目には店内が丸見えである.
 ところがこの店,オープンした時には感染対策を丸無視していて,狭い店で完全な三密だった.
 当初はカウンター席にはアクリル板がなく,その後,文房具の下敷きみたいなアクリル板が置かれたが,飛沫拡散には何の効果もないと思われた.
 店が店なら客も客で,こんなアブナイ店の入り口から外の歩道上に,アゴマスク,鼻だしマスクの若い連中が,密集した列を作って並んでいたのである.
 市民のコロナ禍に対する意識は,最初から弛んでいたといえる.
 
 昨年のことだ.
 北口のスーパーダイエー藤沢店で買い物をしていたら,いきなり背の高い男に肩をド突かれた.
 男は,唖然としている私に「マスクなんかしてんじゃねーよ!」と凄んで,向こうへ行ってしまった.
 それ以来,マスクをしていない男を見かけたら,近づかぬようにしている.
 このコロナ禍において,反マスクを顕示している人間は,精神的に普通ではないからである.
 
 神奈川県は,大阪府の感染状況が注目される結果として目立たないが,実は東京都に次ぐ新型コロナ感染症の大流行地帯である.
 藤沢駅周辺を歩く人々を見ると,ほとんどはマスクをしているが,アンチマスクの人もチラホラと見かける.
 私はワクチンを二回接種することができたが,これは幸運だった.
 その後,政府は神奈川県へのワクチン供給を停止したようで,ウェブを調べると,あちこちのクリニックでの個別接種は停止に追い込まれている.
 そしてこんな状況なのに,いまだに河野大臣は「ワクチンは足りている」との姿勢を崩していない.
 河野大臣は首相の座を狙っていることを隠そうともしないが,嘘を言い続ける人間は国家の指導者に相応しくないと私は思う.

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2021年7月24日 (土)

アスリート諸君は競技に専念して頂きたいものである

 今朝のNHKニュースを観ていると,どういう取材をしたのかよくわからぬが,テレビ画面に出てきた人々は「色々あってもオリンピックは始まったんだから,やっぱ選手を応援したい」などとインタビューに答えている.
 こうしてあと数日も経てば日本国民はこぞって「感動をありがとう!」とか言いつつ盛り上がるんだろうなあ.
 日本選手が活躍すれば,渋谷の路上では飲み会で大騒ぎとなるだろう.
 そうして首相が「な,日本人てのはこの程度なんだよ」とほくそ笑んで,総選挙後の次期内閣構想を練り始めるのであろう.
 
 それにしても,ニュースで開会式の様子を観た限りであるが,全然ソーシャル・ディスタンスを無視している選手団があったのには驚いた.
 選手団の行進はまだしも,行進の外側にいる連中は完全に密状態じゃないか.
 かつそのことにNHKのアンウンサーが全く触れないのはどういうことだ.
 
 触れないといえば,NHKも民放も触れないタブーが一つある.
 それは組織委員会がアスリートと大会関係者らに配った避妊具だ.
 その数量たるや驚くべきものがある.(これについては作家の青沼陽一郎が詳しく報告しているので,御興味あるかたは検索して頂きたい.その数量の異常さがわかるだろう)
 いくら若くても,過ぎたるは体に悪いぞ.
 これから始まる大事な競技の前に,そんなことやあんなことをしていていいのかと,私はアスリートたちに問いたい.
 そもそも避妊具を使用するということは,感染対策としてソーシャル・ディスタンスを取らないということである.
「安全安心なオリンピック」の開催前に一部のメディアから,避妊具では飛沫感染を防げないと問われた組織委員会は,避妊具は東京オリンピック中に使用するものではなく,記念に持ち帰って頂くものだと答えた.
 平和の祭典の記念品が避妊具というのは,下品だなあ.しらんけど.

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2021年7月21日 (水)

半世紀前

 宮崎美子さんのマクドナルドCМ,すてきだ.
 BGMも.
宮崎美子さんが“中学生&祖母”の2役をCMで熱演!(2021年7月20日)

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糾弾し続ける

 スポーツ報知《古市憲寿氏「死ぬまで誰かを許さない社会は、やっぱり違う」「『正義』の暴走は、不幸を生んできた」》[掲載日 2021年7月20日 14:42] から,下に一部を引用する.
 これは,例の小山田圭吾が,普通の人間なら言葉にするのをためらうほどの鬼畜なやり方 (実際,どんな鬼畜なやり方であったかを明らかにしているメディアは少数だ.それはいじめの程度を越えてほとんど拷問に近いからだと思われる) で「障碍者いじめ」をし,それをある種のメディア上で得々と自慢してきたことについて,日本社会から激しい非難を浴びていることに対して,その非難は正しくないと古市氏は主張しているのだが,それをスポーツ報知は記事にしている.
 
古市氏は「死ぬまで(もしくは死んでも)誰かを許さない社会は、やっぱり違う」とし、「何かの理由があるとして、糾弾し続けるのは違う。実際『正義』の暴走は、いくつもの不幸な事件を生んできた。『あなた』は新しく誰かが傷ついたり、死んだりするのを見たいのだろうか。そうではない社会の変え方というのもあるよね」とツイートした。
 
 私のような高齢者は,古市氏のごとき最新流行の言葉遣いを聞くと嫌な感じがする.
 上記引用文中の「違う」がそれで,「正しい状態と一致しない」ことは,かつては「間違っている」とするのが平易な日本語だった.
 しかし字数制限がある条件下では「間違っている」では字数が多すぎるので,若い人たちはこれを単に「違う」と書くようになった.
「たがう (たがふ)」の本義は「異なっている」であるが,最近の語義変化によって今では「正しくない」や「間違っている」よりも,「違う」と書き言うのが普通になっている.
 言葉の変化は,無知無学無教養な者による語義や文法の誤りが発端であるが,古市氏のような知識階級の人がその種の誤用をおもしろがることで,言葉の変化は加速すると私は思う.
 古市流儀の 幼稚な 言葉遣いを,戦後に生まれて今や墓場に行こうとしている私たち老人にもしっくり理解できる書き方に,日本語らしい添削を施すと「何かの理由があるとして,糾弾し続けるのは正しくない」と古市氏は言いたいのである.(赤い字のところが,私が添削した箇所である)
 ところがこの文意は「理由があってもなくても,糾弾し続けるのは正しくない」ということであり,「糾弾をやめていつかは赦せ」ということである.
 だがなぜ糾弾し続けてはいけないのか.説明なしにそう言われても私たちは困惑するしかない.
 
 ここで「糾弾し続ける」ということの最も有名な例を挙げる.
 それはナチスの戦争犯罪である.
 実はこれについては困った資料が一件あって,これがよく読まれているらしい.検索で上位にくるのだ.
 それは,しんぶん赤旗《ドイツの場合 ナチ犯罪に時効なし 戦犯温存の日本と違い》[掲載日 2014年3月14日] である.一部を下に引用する.
 
ナチ指導部の政界復帰皆無
 日本では、A級戦犯容疑者として逮捕・勾留された岸信介が首相になるなど、太平洋戦争を推進した張本人たちの一部が戦後政治の中心に座りました。ドイツではナチス指導者が戦後、政界に復帰することはありませんでした。
 1968年11月7日、キリスト教民主同盟の党大会でキージンガー首相(当時)が「ナチ」と叫びながら駆け寄った女性に平手打ちされる事件は有名ですが、同首相はナチ党員で外務省に勤めた前歴がありました。指導的地位になく、ユダヤ人虐殺には加担しなかった同氏ですが、その経歴は常に問題になり、国民が歴史認識をさらに問い直す機会になりました。
 
ホロコーストの事実否定も犯罪に
 ナチスの犯罪に時効はありません。2013年、ナチスの犯罪を追及するドイツの公的機関「ナチス犯罪解明のための司法行政中央本部」は新たに40人ほどのアウシュビッツ強制収容所の元看守をリストアップして調査。この調査を元に、2月20日には、ドイツ検察当局が南西部バーデン・ビュルテンベルク州の88歳、92歳、94歳の3人の男を逮捕しています。
 同中央本部のクルト・シュリム所長は本紙に、「ナチス・ドイツの犯罪は世界史的に見ても際立ったものです。長い時間をかけてもその罪を償う責任があり、それは義務でもあります」と語っています。
 
 上記の二ヶ所の引用のうち,上は大学受験生のレベル以下であり,こんな世界史の学力では不合格確実である.
 大体「しんぶん赤旗」の読者層というのは事実を自分で確かめることはせずに,党の教育宣伝を信じるから,それをいいことに高校一年生みたいな学力の記者が記事を書いて,こんな恥を世間に晒してしまうのである.
ドイツではナチス指導者が戦後、政界に復帰することはありませんでした》と書かれているが,だいたい「ドイツ」とは何か.欧州の複雑な歴史を,国の通称で済ますような粗雑な頭では,新聞記事を書いてはいけないのである.
 以下,それについて簡単に触れる.
 現在のドイツ連邦共和国に近い版図に,かつて十八世紀にプロイセン王国があった.
 この時代は,旧神聖ローマ帝国を構成していたドイツの三十五の領邦と四つの帝国自由都市との連合体が存在したのであるが,この連合体は1866年の普墺戦争において,プロイセン王国の勝利をもって解消された.
 十九世紀になると,プロイセン国王ヴィルヘルム一世 (1797年3月22日 - 1888年3月9日) が,1871年の普仏戦争に勝利してドイツ帝国の皇帝に即位し,ドイツ統一を達成した.
 こうして帝政ではあるが,この辺りから「ドイツ」という国家の漠然とした骨格が出来上がった.(高校世界史の知識レベルで)
 ドイツ領邦と自由都市の連合体時代の時代のことは教科書もザッと扱うだけだが,ドイツ帝国の成立あたりから記述が詳しくなってくる.(私の受験生時代の記憶では,だが)
 ドイツ帝国は英仏露各国と対立して第一次世界大戦で消耗戦を戦ったが,戦力の低下とドイツ革命の勃発によって倒れ,帝政ドイツは終焉してヴァイマル共和国が設立された.
 この時にドイツ帝国と連合国の間に締結されたヴェルサイユ条約がヴァイマル共和国の経済を破綻させ,国家社会主義ドイツ労働者党 (ナチ党) の台頭を招き,ヒトラーはナチ党一党独裁体制を築き,ここにナチス・ドイツが成立した.
 ここから第二次大戦の終結までの経過はきちんとした歴史書を読む必要があり,私の文章で解説するわけにはいかないので省略し,一足飛びに戦後処理のことに触れる.
 さて戦争が終結し,ベルリン宣言 (1945年6月5日) によりドイツは国家として消滅し,米英仏露四ヶ国による分割統治が開始された.
 しかしその後,統治国間の対立が激しくなって1949年,西側連合国の占領地域は,ボンを暫定的な首都とするドイツ連邦共和国(西ドイツ;BRD)に,ソ連の占領地域はベルリンの東部地区(東ベルリン)を首都とするドイツ民主共和国(東ドイツ;DDR)として独立し,ドイツは分断国家としての道を歩むことになった.
 すなわち,終戦後にナチス・ドイツが消滅したあとの四年間の四ヶ国分割統治時期ののち,ドイツ連邦共和国とドイツ民主共和国が再統一されるまでかつてのドイツ帝国を源とする二つの国家が存在したのである.
 この両国はその後,全く異なる歴史的経緯をたどった.すなわち,しんぶん赤旗は《ドイツではナチス指導者が戦後、政界に復帰することはありませんでした》としているが,「ドイツの戦後」は存在しなかったのだ.実際に存在したのは「ドイツ連邦共和国の戦後」と「ドイツ民主共和国の戦後」なのである.この点で日本共産党の欧州史の認識は,まさに捏造と言わざるを得ない.
 ではなぜこの二つの国家の戦後を分けて考えなければいけないか.
 それはこの両者で,ナチス・ドイツに対する姿勢が異なったからである.
 ドイツ民主共和国では,ソ連によって元ナチス党員に厳しい処置が行われたが,国家としてはドイツ民主共和国はナチス・ドイツの継承国ではなく全く無関係の国であると言う立場をとった.
 これに対してドイツ連邦共和国は,ナチスの追及が占領軍ではなくドイツ人によって行われた結果,ナチス追及はおざなりなものになった.
 Wikipedia【ドイツの歴史認識】に次の記述がある.
 
BRDでは当初は占領軍の手でナチスの追及が行われたが、占領期の後期にドイツ人の手に委ねられた結果「非ナチ化はいまや、関係した多くの者をできるだけ早く名誉回復させ、復職させるためだけのものとなった」と評価される事態となった。このため「非ナチ証明書」はナチス時代の汚点を拭う事実上の「免罪符」となった。それは罪を洗い流す証明書だということで、洗剤のブランド名をとって「ペルジール証明書」と皮肉られた。
 そしてBRD建国後、わずか1年あまりの1950年にはアデナウアー政権の元で「非ナチ化終了宣言」が行われた。その結果、占領軍の手で公職追放されていた元ナチ関係者15万人のうち99%以上が復帰している。1951年に発足したBRD外務省では公務員の3分の2が元ナチス党員で占められていた。
 更に再軍備に伴い国防軍による戦争犯罪とナチスのユダヤ人迫害は故意に切り離され、「戦争犯罪とは無縁のクリーンな国防軍」という「国防軍神話」の成立により略奪や虐殺といった戦争犯罪の追及はおざなりとなっていった。
 
 ナチス・ドイツ解散時にナチス党員は八百五十万人,協力者は三百万人いたとされる.驚くべき人数だ.
 上の記述によれば,ドイツ連邦共和国の戦後に公職追放された者 (つまりナチスの指導者層) 十五万人のほぼ全員が戦後程なくして復帰したという.
 しんぶん赤旗つまり日本共産党は,上に挙げた記事の中で,ドイツ (正しくはドイツ連邦共和国) では日本と異なり戦争犯罪が厳しく追及されたかの如く書いているが,これは嘘で,何のことはないドイツ人も日本人も自分には甘い同じ穴のムジナなのであった.すなわち両国民とも自らの戦争責任に正面から向き合うことは避けて,世界大戦前の在りようを復活させてしまったのである.
 ただし,日本共産党がドイツ人を持ち上げているのは,日本国民をミスリードせんとする何らかの政治的意図があるのではないと私は思う.
 しんぶん赤旗の記事は,どうみても単なる無知に基づくものにすぎないと,日本共産党の名誉のために私は書いておく.どういう名誉だ.
 
 さてドイツ人も日本人も,普通の人間は他者を糾弾するのが好きではない.他者を糾弾して,それが自分の身にブーメランで戻ってきてはたまらんからである.
 従って,あなたも私も堅いことは言わずに何事もナアナアにしておくに限る.
 だがそれをそのまま言ったのでは身も蓋もない.
 そこで色々と言い方を変えてみる.例えば誰かさんのように「糾弾し続けることで新しく誰かが傷ついたり,死んだりするのを,あなたは見たいのだろうか.そうではない社会の変え方というのもあるよね」とかなんとか.
 ところが,そうは考えない人々もいるのである.
 上に述べたナチス・ドイツが行った「人道に対する罪」をそれこそ「死ぬまで許さぬ」人々がいたのである.
 彼らを「ナチ・ハンター」という.
 ナチ・ハンターの中でも最も有名なのはサイモン・ウィーゼンタールだろう.オーストリア人ユダヤ教徒であるウィーゼンタールは,Wikipedia【ナチ・ハンター】で次のように紹介されている.
 
ヴィーゼンタール (1908 - 2005) は彼がウィーンに設立したユダヤ人迫害記録センターの資料に基づいて、特に、ゲシュタポのユダヤ人移送局長官でアウシュヴィッツ強制収容所へのユダヤ人大量移送に関与した元親衛隊中佐アドルフ・アイヒマンの情報を収集し、イスラエル諜報特務庁に提供したことで知られる (1961年、死刑判決)。また、ソビブル絶滅収容所・トレブリンカ強制収容所所長であった元親衛隊大尉フランツ・シュタングル、ラーフェンスブリュック強制収容所・マイダネク強制収容所の元所長ヘルミーネ・ブラウンシュタイナー、アウシュヴィッツ強制収容所で人体実験を行った元親衛隊大尉ヨーゼフ・メンゲレらの戦犯者を追い続けた。さらに、1970年代には元ナチス突撃隊将校のクルト・ヴァルトハイムなど、ナチス戦犯に関与したオーストリア人官僚の過去を暴露した。1977年、ロサンゼルスにサイモン・ウィーゼンタール・センターが設立された。ウィーゼンタールに因んで命名された同センターにはホロコーストに関する記録が保管されており、エフライム・ズロフ所長を中心に、ナチス戦犯追及のための情報収集・提供活動を行っている。》(文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 彼の名を冠したサイモン・ウィーゼンタール・センターは,今も反ナチスの活動を継続している.
 東京五輪開閉会式の音楽担当だった小山田圭吾が辞任に追い込まれてすぐ,今度はオリンピック開会式でショーの演出担当を務める元お笑い芸人の小林賢太郎が東京五輪・パラリンピック組織委員会に電撃解任された (7/22).
 この小林賢太郎を解任に追い込んだものこそ,サイモン・ウィーゼンタール・センターである.AERAdot《ホロコースト揶揄の五輪演出担当・小林賢太郎氏を解任 「今からでも五輪辞めろ」の声が相次ぐ》[掲載日 2021年7月22日 13:00] は次のように伝えた.
 
米国のユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は、「どんな人にもナチスの大量虐殺をあざ笑う権利はない。この人物が東京五輪に関わることは600万人のユダヤ人の記憶を侮辱している」と声明を発表。小林氏にネット上で批判の声が殺到していた事態を受け、組織委は即座に解任に踏み切った。
 
 先の大戦におけるナチス・ドイツの戦争犯罪を,戦後半世紀以上を経ても,今もなお追跡糾弾し続ける人々が存在しているのだ.
 彼らは,人道に対する犯罪者たちを《死ぬまで,もしくは死んでも》なお,糾弾し続けている.
 この事実を前に,古市憲寿氏は何と言うのだろう.
 
『正義』の暴走は、いくつもの不幸な事件を生んできた。『あなた』は新しく誰かが傷ついたり、死んだりするのを見たいのだろうか。そうではない社会の変え方というのもあるよね
 
 ナチ・ハンターの生涯を賭けた活動は,世界各地に逃走潜伏したナチス指導者たちを洗い出して処刑に追い込んできた.
 古市氏は,小山田圭吾を非難する人々に《そうではない社会の変え方というのもあるよね》と諭す.小山田圭吾を糾弾し続けるのではなく,許してやれと言う.
 ならば古市氏は《死ぬまで誰かを許さない》サイモン・ウィーゼンタール・センターにも,戦争犯罪を糾弾し続けるのではなく,《そうではない社会の変え方というのもあるよね》と諭すべきだろう.そして小林賢太郎を糾弾せず,許してやれと言うべきだ.古市氏がそれをしないのはフェアでないと私は思う.
 
 ちなみに,しんぶん赤旗すなわち日本共産党は,
 
日本では、A級戦犯容疑者として逮捕・勾留された岸信介が首相になるなど、太平洋戦争を推進した張本人たちの一部が戦後政治の中心に座りました。ドイツではナチス指導者が戦後、政界に復帰することはありませんでした。
 1968年11月7日、キリスト教民主同盟の党大会でキージンガー首相(当時)が「ナチ」と叫びながら駆け寄った女性に平手打ちされる事件は有名ですが、同首相はナチ党員で外務省に勤めた前歴がありました。指導的地位になく、ユダヤ人虐殺には加担しなかった同氏ですが、その経歴は常に問題になり、国民が歴史認識をさらに問い直す機会になりました。
 
と書いているが,ドイツ連邦共和国のキージンガー首相を,キリスト教民主同盟の党大会席上で《「ナチ」と叫びながら駆け寄っ》て平手打ちにした女性こそ,著名なナチ・ハンターの一人,ベアテ・クラルスフェルトであった.
 反ナチスの闘士ベアテ・クラルスフェルトが,ナチス・ドイツ政権下で外務省宣伝部の官僚であったキージンガーの過去を暴いたことはよく知られたことだ.しかるに日本共産党は,しんぶん赤旗の記事《ドイツの場合 ナチ犯罪に時効なし 戦犯温存の日本と違い》の中で《ナチス指導者が戦後、政界に復帰することはありませんでした》と主張した.しかし,ナチス指導者を党幹部に狭く定義することにより,ドイツ連邦共和国政府が反ナチスの立場であったと見せかけるのはフェアでないと言うべきだ.
 またキージンガーを平手打ちにした女性の名を隠して「ベアテ・クラルスフェルト」だと書かないのも,フェアでない.
 ただしこれは,しんぶん赤旗が読者をミスリードするためにしたことではなかろう.単にこの記事を書いた記者が無知だったに過ぎないと,同党の名誉のために書いておく.どんな名誉だ.

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2021年7月20日 (火)

ワクチン独裁担当相・河野太郎

 スポーツ報知《河野太郎ワクチン担当相、宮根氏の「とにかく1回目打っちゃえ」に「日本はそれをやらないことにしています」》[掲載日 2021年7月19日 15:46] から一部引用する.
 河野太郎ワクチン担当相が19日放送の日本テレビ系《情報ライブ ミヤネ屋》に生出演し,宮根誠司キャスターが「一回目のワクチンを広く打ってしまうのはどうなんですか」質問したのに対し,河野大臣は,
 
やはり2回打つことによって確実に免疫ができるわけですから。当初1回目をダーッと打っちゃったらどうだという議論がありましたけど、やはり外国の例を見ると、2回確実に打って、その2週間後からかなり効果が発揮されているという例がありますので、日本は確実に2回打っていこうという方法を取ることにしています
 
と答えたとスポーツ報知は書いている.
 実は先日の日曜日のNHK《日曜討論》にも河野大臣は出席した.
 河野大臣が「自治体は過剰な在庫を抱えている」として,在庫を持っていると見做した自治体にはワクチン供給を制限するという方針であることに対して,知事や東京の区長など自治体側出席者は,「自治体が持っているのは,一回目の接種をした人のための二回目のワクチンであり,これは過剰在庫,余剰在庫ではない」と抗議した.
 それは当然だ.
 河野大臣は,自治体に対して,これまで絶対にワクチン供給計画を明らかにしてこないという極端な秘密主義を採ってきた.
 厚労省のサイトにワクチン接種に関する情報サイトが作られたとき,河野大臣は職権 (ワクチン担当相の) でこの情報サイトの閉鎖を指示した.田村厚労相のメンツ丸つぶれであった.
 河野大臣がこれだけの強権を首相に付与されてから以後,自治体はワクチン供給計画を知らされぬまま接種を進めざるを得なくなった.
 このようにワクチンの供給が「一寸先は闇」なので,自治体として二回目接種用のワクチンを確保して市民からの予約を受けることとしたのだが,河野大臣は二回目接種用のストックを余剰な在庫,過剰な在庫であると主張し,在庫ありと見做した自治体にはワクチンを一割減らすことにしたのであった.
 NHKの討論番組で,自治体の抗議に対して河野大臣は「二回目接種用のストックを確保しなくてもいいように,ワクチン供給計画を自治体に示すことにする」と発言した.(その他のことは何も明言しなかった.相変わらずの秘密主義だ)
 
 さて神奈川新聞《横浜・川崎の大規模会場でワクチン供給不足「現場は大混乱」》によれば,
 
新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、黒岩祐治知事は19日、横浜市と川崎市が開設した大規模接種会場向けモデルナ製ワクチンに供給不足が生じたと明らかにした。
 国から26日の週に届く予定だった横浜市分180箱(1万8千回分)と、川崎市分2箱(200回分)の配送がなくなると連絡が入ったという。
 知事は「接種希望者の予約も入っている。突然、供給できないという話が入って現場で大混乱になっている」と訴えた。神奈川県によると、国から理由や今後の対応に関する明確な説明はないという。
 
 河野大臣と黒岩知事のあいだにどのように確執があるのか知らぬが,河野大臣から何の説明もなく,横浜市は来週 (7/26~) の接種を中止せざるを得なくなった.
 NHKテレビで河野大臣が「ワクチン供給計画を自治体に示す」と言ったことの中身がこれであったとは驚いた.
 勘ぐれば,横浜市長選の混乱がここに影響しているのではないか.ワクチン供給停止はもちろん首相から河野大臣への指示である.
 横浜市民の大半は賭博場建設に反対しており,市長選の最有力候補者である小此木氏も賭博場建設に反対を表明した.
 そんな横浜市民にワクチンを供給する必要はないと首相は考えているのだと,横浜市民はそう考えざるを得ない.これは市民の命と引き換えに賭博場建設を推進しようとする悪辣な報復だ.

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2021年7月18日 (日)

コロナ陰謀論の実践的活動

 時事通信《ワクチン1494回分廃棄=冷蔵庫コンセント抜け―滋賀・東近江》[掲載日 2021年7月17日 15:55]
 
滋賀県東近江市は17日、蒲生支所の新型コロナウイルスワクチン集団接種会場で、ワクチンを保管する冷蔵庫内が適正温度を超えたため、1494回分を廃棄すると発表した。冷蔵庫のコンセントが抜けかかった状態になっていたという。
(中略)
 16日の最終接種分を取り出した午後3時には、異常がないことを職員が確認している。抜けかかった原因は不明という。
 
 この時事通信の記事には,ディープ・フリーザー (超低温冷凍庫) に使われている電源プラグの写真画像 (時事通信提供) が掲載されている.
 新型コロナウイルスワクチンの接種が開始されてからこれまでに,何件もの「コンセントからプラグが抜けたために温度が上昇してワクチンを廃棄せざるを得なくなった」事故が報道されている.
 全国の理系 (生命科学系) 研究者や技術者は,「ディープ・フリーザーの電源プラグが抜けてしまった」事故に,不審なものを感じていたはずである.
 そして時事通信が示した電源プラグを見れば,これまでの複数の「事故」が悪意の犯罪によるものだと確信したであろう.
 すなわち,この記事の画像に示されている電源プラグはロック式で,コードを足で引っ掛けてしまった等により「偶発的に抜ける」ものではないからである.
 家庭の壁面コンセントでも,簡単に抜けては困る家電の電源プラグも最近は,このタイプだからよく知られてきている.
 おそらくこれまでの「電源プラグが抜けた」事故は,反ワクチン派の者による犯行である.
 警察も,そのセンで調べを始めていると思われ,時事通信が電源プラグの写真画像を掲載したのは,捜査関係者からの示唆によるものに違いない.
 
 さて,反マスク運動と反ワクチン運動は,一体のものである.
 またこの両運動は「新型コロナはただの風邪だ」という最近はやりの陰謀論の信奉者でもあるようだ.
 HTB北海道ニュースが伝えた《新型コロナのワクチン反対の市民らの要請に応対した道・札幌市職員が感染…道・市が慎重に調査》は,陰謀論信者によるテロと見ていい.
 ソースを記録していなかったので情報としてはイマイチだが,日本の反マスクデモの参加者がテレビ局の取材に対して「コロナがただの風邪であることを実証するために,我々は自ら感染した上で,感染拡大行動を行う」と答えていた.
 五輪期間は,彼らのテロ行為にとって絶好のチャンスとなる.狂気の沙汰であるが.

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2021年7月16日 (金)

怒声マニア

 平成三十一年四月,東京の池袋で,旧通産省工業技術院の元院長,飯塚幸三被告の乗用車が暴走し,母子二人が死亡,九人が負傷した「池袋暴走事故」で自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた同被告の公判が東京地裁で開かれ,検察側は飯塚被告に対し禁錮七年を求刑した.
 私はTBSテレビ《ゴゴスマ》を観ていて,その途中で東京地裁前からの中継が入った.
 テレビ各局のクルーが待ち構える地裁前に飯塚被告の乗ったタクシーが到着し,右折して地裁構内に進み,テレビカメラが飯塚被告の姿をとらえたその時,誰やらわからぬが男の「恥を知れっ」という怒声が響いた.
 瞬間的に,私は大向こうからの「成田屋!」の掛け声を聞いたかのような錯覚を得た.
 図ったかのような絶好のタイミングであった.
 これはもちろん役者への賛辞ではなく,被告への怒声であるが,この男の声には怒りのリアリティがなかった.
 用意周到,今日この日まで練習を重ねてきた作り物の怒声であった.
 
 男の位置はTBSテレビのカメラの近くで,男の眼はレンズの先を見据えている.
 音声スタッフが持つマイクの位置も,タクシーが到着する前にしっかりと頭に入れてある.
 そうして,テレビカメラの前を飯塚被告が通り過ぎた時,男はマイクに向かって,全国の家庭の視聴者に明瞭に聞こえるように「恥を知れっ」と掛け声を発したのだと思われる.それほど見事なタイミングであった.
 
 男は,飯塚被告の公判に関心はなかったと思う.
 東京地裁で求刑が始まった頃には,男は帰宅して缶ビールを開け,次はどこの裁判所前で怒声を張り上げようかとプランを練ったのではないか.
 くらーい情念である.

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